首とボディ | 「チンパンのブログ」

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「チンパン」 ブリージングメソッドを分かりやすく伝えるため、日々猿知恵を絞っている。



「杏子(あんこ)」 長年にわたってチンパンの問答相手をつとめる。もはや腐れ縁と諦めているようである。



「虎徹(こてつ)」 ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペット・柴犬オス。

記事を知的でキュートなコメントで締めてくれる。

 

 

「職場では部下とのコミュニケーションがイマイチで、家庭では妻子とすれ違いの生活です。

 

 そのストレスからか、長年肩こりに悩んでいましたが、最近は首のコリまで酷くなってきました。

 改善法はないでしょうか?

 

                                      されどコミュ障な日々」

 

 

「首は『思考の座』だから、普段考えていることの影響が出やすい場所。

 お金がないことを『首が回らない』って言うけど、お金に悩むと本当に首が回らなくなる=首の可動性が激減 する人が居るもんね」

 

「どんな名医や整体の名人にかかっても、首の不調が治らなかった人が、お金の工面がついた途端に、首が自由に動くようになったという例もある。

 

 『思考は現実化する』は成功哲学の大家、ナポレオン・ヒルのロングセラーだが、思考が最初に現実化=物質化するのは自分の身体なのだ。

 

 たとえば日本の経営者は月末の資金繰りの時期になると、血糖値が高くなる人が多いと言う説がある。

 その時期を乗り越えてお金のストレスから解放されると、血糖値も目に見えて改善するというわけである。

 

 思考は血液の中に溶けだしていると言ってもいい」

 

 

「ブリージングが体操教室の筈なのに、祝詞やお経も重視・実践しているのは、思考・感情と身体の健康の関係を重視しているからだよね」

 

「そのとおり。たとえば『観音経(かんのんきょう)』と言うお経には、人を苦しめる七難=火難、水難など が出て来るが、相談者さんにピッタリなのは『刀杖(とうじょう)の難』である」

 

「刀杖の難って、今しも刀で首を斬られそうな命の危機のことでしょ?

 

 そんな絶体絶命の時でも、観音経を一心に唱えれば、観音様の神通力で刀が粉々に砕けて助かっちゃう って書いてあるよね。

 

 コミュ障=コミュニケーションが上手く取れない・コミュニケーション能力が低い と何の関係があるの?」

 

「刀で首を斬られるとは、頭とボディが分離されることの比喩。

 

 相談者さんは職場においては担当部署の責任者=頭なのに、部下たち=ボディは上司と別の方向を見ている。

 

 家庭においても一家の主である筈なのに、妻子とはすれ違っている」

 

「そうか、まさしくコミュ障の状態だよね。身体はその『刀杖の難』の状態について、首のコリという形でメッセージを発しているのかも?」

 

 

「外部とコミュ障な人は、実は自分自身の中でも慢性的なコミュ障が起きている。

 多くの現代人は、大脳が過剰にのさばり過ぎて、ボディにソッポを向かれているからである。

 

 身体は休息を欲しているのに、ノルマをこなすために頭で不満を抑え込んで仕事をする。

 

 身体はもう食べたくないのに、脳の満足のために余分に食べてしまう。

 

 こうした小さな形で、日常的に刀杖の難を自らに与えている。

 

 だから歳を取るほどに頭と身体の分離が大きくなっていく」

 

「観音経に限らず、お経や祝詞は独特の音の配置で、唱え続けていると変性意識に入りやすいように設計されているんだよね。

 

 普段威張っている大脳が休息モードになるから、命を司る間脳がその分元氣になっちゃう。

 

 バラバラだった頭と身体が統合されるから、刀杖の難も解消。心身の不調も消えちゃう。

 自分の内部のコミュ障が無くなれば、外部とのコミュニケーションも改善されるしね」

 

 

「お坊さんなら以上の回答で十分かも知れない。しかしブリージングは体操教室なので身体の方向からも首の改善にアプローチする。

 

 基本のアイ~ン!が代表。まず大きく首を突き出して、首の縮みをストレッチする。

 加齢と共に手足は胴体にめり込んでいくが、首も例外ではない。首の重さは5~6キロもあるので、何もしないとドンドン縮んでいく。

 首を伸ばすことで、甲状腺・副甲状腺も刺激される。

 

 マックスに首を伸ばした状態で、顎をゆっくりと床に着けていく。

 顎のラインに沿って顔をゆっくりと左右に転がすことで、顔の下半分に溜まった老廃物が潰れる。顔の耳から下がスッキリすると小顔になる。下半分が膨らむと大顔になる。

 教室ではアイ~ン!を小顔体操として薦めているが、顔を左右に転がすことで頸椎の詰まりや歪みも取れて行く」

「夭逝(ようせい)=早死にする人は、首が曲がっている場合が多いもんね。

 

 首が曲がったり、縮んだりするのは命の危機。首が胴体にめり込むのと合わせて、肩が上がっていると、余計首が縮んじゃうし。

 

 首の土台は肩甲骨と胸椎。だからブリージングでは肩甲骨や胸椎も重視するもんね」

 

 

「後頭部で両手を組んで、首をダランとうなだれる。腕も脱力させ、肘を沈めることで、首の後ろ側が伸ばされる。

 首が固まって来ると、顎が胸椎に着きにくくなってくる。健康上の大問題なのでしっかり予防・改善しよう。

 

 夏場、エアコンの冷風が首の後ろ側に当たると、汗が引っ込んでしまう。

 それが目を悪くする原因にもなるし、首が固まるので健康上もマイナス。

 

 夏場は背面から首筋に受ける風が病氣のもとになる。

 

 首にスカーフなどを巻いて保護するのが、本当は一番良い。

 出来ない場合は首筋の汗は小まめに吹いて体操でしっかり首の後ろ側を伸ばす。

 

 

 合掌した両手の指先を顎にセット。首をゆっくりと反らせて天井を見る。これ以上首が反れないと言うところで、少しだけ指先で顎を押して補助。首の前側がストレッチされる。

 首の前側=喉は内臓で言うと腎臓なので、腎の不調の予防になる」

 

「首の側面のストレッチも大事。右掌を左コメカミに当てて、右腕を脱力させると重みで首の左側がストレッチされるもんね。

 ヨガでは首の左側はエネルギーを上げるルートだって考えているもんね。だから首の左側が固くなると新しいことを憶えにくくなっちゃう。

 首の左側が固い人は左肩も固いから、心筋梗塞になりやすい傾向もあるしね。

 

 首の右側はエネルギーを下げるルート。だから首の右側が固くなると覚えたことを思い出しにくくなっちゃう。

 下げられなくなると、脳梗塞などのリスクも高まるしね。首の右側と右肩を柔らかくすることが大事」

 

「首の側面にある胸鎖乳突筋の固さは、同側の腸腰筋の固さ・短縮に比例する。

 だから正座の仰向け万歳などで腸腰筋の短縮が解消されれば、首も柔らかくなる」

 

 

「身体の動きの質を高めるためにも首は大切。古久澤先生の師・伊藤昇先生の『スーパーボディを読む』にも、首の重要性が何か所にも出て来るもんね。

 

 首が固い人・縮んでいる人は、『頭と胴体が喧嘩しているような状態』で、全身の動きが不統一になっちゃう。

 まさしく『刀杖の難』そのもの。

 

 反対に首が柔らかく、すっと伸びている人ほど、視野も広がるし、胴体の動きに首が協力するから、パフォーマンスが良くなるもんね。

 

 氣づくことも増えるから、周囲とのコミュニケーションも良くなっちゃう。コミュ障脱出だね」

 

「ボクシングで言うテレフォンパンチは、パンチを打つ前に首をはじめ、身体のアチコチが余計な動きをする。

 だから相手に動きを予想されてカウンターを貰ったりする。『行くよ!』と予告して打つようなパンチだからテレフォンパンチと笑われる。

 

 更に酷くなると、パンチを打つ方向とまったく違う方向に顔を向けてしまう。隙だらけの自殺行為」

 

 

「首が無意識に動くことを『頸椎反射(けいついはんしゃ)って言うんだよね。

 

 テレフォンパンチほど極端じゃなくても、日常生活の中で無意識にやっている場合が多い。

 たとえば万歳すると、首がどっちかの腕に自然に傾いちゃう。これも頸椎反射。

 肘が曲がっちゃうのは曲がる側の肘の肩甲骨と背中の固さ。

 自分の内部で力が滞っちゃうから、長年のうちにダメージが溜まる。

 だからアチコチ痛くなってくるんだよね」

 

「加齢と共に万歳しづらくなるのは、背中を反らす力が衰えて来るからでもある。

 

 うつ伏せで上半身だけウルトラマンが飛んでいくような恰好をキープする体操などで、背中が若返って来る。

 合わせて首にアプローチすることで、だんだん万歳が改善されていく」

 

 

「首の動きそのものを良くするには、顎を大きく縦回転させること。

 下ろした顎が胸に着く、上げた顎が天井を向くのが理想。

 

 上から下、下から上、どちらの回転も行う。

 氣功に背骨を縦回転させる鳥の型、亀の型があるが、これはその首だけバージョン。

 『首の鳥亀』と言ってもいい。

 

(動画はこちら)

首の鳥亀

 

 

 顎に両手のゲンコツを重ねて横に数字の8を描くように動かすのもOK。ゲンコツは顎=首のリードに使うため。

 小顔効果抜群。反対方向にも回転。

 

 首を動かす体操は、速くしすぎないこと。目が回っちゃうし、首を痛めるリスクもあるから」

 

「氣功では、『顎から氣が出る』と言われているので、この体操は氣をアップさせる効果もある。

 

 実際に顎が立派な人は発信力が高い。

 

 往年のアントニオ猪木は胸=中丹田でファンを魅了したが、顎も立派だった。

 

 首を動かす体操は、顎を中心にチマチマと動かすのではなく、『鳩尾から首が生えている』とイメージして雄大に行うべき。

 そう意識しただけで動きが少し大きくなる。身体意識が身体を変える。

 

(動画はこちらから)

首の8の字

 

 

 首の動きを独立でアップさせる=細分化 も重要だが、ボディの動きと統合させることも並行して行うべき。

 

 仰向け寝で両膝を立て、両腕を肩幅と並行に広げる。

 骨盤を左右に転がすことで、両膝が床に近づく。西式健康古法では膝立て金魚と呼ばれる体操。

 

 初心者は顔を天井に向けたまま動かさずに行うが、骨盤を転がすのと反対側に首を捻じるやり方もある。

 骨盤と頸椎の動きが、完全にシンメトリーになるのが理想」

 

「膝が床にマックスに近づいた時に、首も最大限に捻じれている。

 

 膝が天井に向いたときに、顔も天井を向いている ってわけでしょ?

 なかなか難しいんだよね。タイミングがずれちゃう。

 

 腰椎から背骨を捻じり上げて行く動きと、頸椎から背骨を捻じり下げて行く動きを、同時に自分の中でやらなくちゃいけないから」

 

「首と膝=骨盤のタイミングが合わない人ほど、『刀杖の難』に近い状態。

 

 調和が取れた動きになるほど、首から上とボディが仲良くなっていく。

 

 ゆっくりとこの動きを繰り返すこと自体が、瞑想になる」

 

 

「首の体操を速くやると、首を痛めるリスクが高いからゆっくりやるのが基本。

 

 首ばっかりやるのも同じく危険。

 

 手首、足首と言った末端を並行してやる方が、首の状態や動きも良くなるんだよね」

「そのとおり。人体の『首』と名の付く箇所はすべて首の子供。

 

 だから基本の四つん這い手首折りや、足首回しなどをしっかりやろう」

 

 

(リンク) 

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(虎徹のワン!ポイントコメント)

 ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペットの虎徹です~。

 写真はドライブ中の窓から首を突き出して、爽やかな風を感じるボクです。

 

 犬は興味津々な時には首を長く伸ばします。人間も同じですが。

 人は本氣で『欲しい!』と思う時は首が伸びて、胸も前に出ています。

 

 どんなに首から上がひねくれた人でも、身体だけは正直です。

 

 

 伊藤昇先生の著書『身体革命』に、身体とコミュニケーションの関係について書かれています(P166~168)。

 

 身体が右側に捻じれている部下の場合は、左より右側から声をかけた方が、部下は素直に反応する などと具体的に説いています。

 

 占いではなく、右に身体が捻じれた人は、右耳の方が人の話を聞きやすいからです。

 

 他にも胸が捻じれている部下は氣分屋、左右の肩の高さが違う部下は好き嫌いが激しい・・・など相談者さんの参考になるのではないでしょうか?

 

 『部下より自分の方が当てはまる』と感じる人は、体操で自分の身体の歪みを取りましょうとも書いてあります。

 

 The cause is in you.もとはこちらです。

 

   先達の知恵に学びながら、身体を整えていきましょう~。

 

 

                                 つづく(次回更新は8月7日予定です)