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★81位
【Lucy In The Sky With Diamonds】
<SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND>1967.6/1=3:27=
サイケデリックな…というより、当時はドラッグの影響下の曲と揶揄されてしまったジョンのファンタジー色が最も顕著に表れた名曲だ。
あのジョージ・マーティンが、この曲のメロディに関して、“もしベートーベンが生きていたら書きそうな旋律だ”とまで言っている。
誰でも知ってる、この曲のタイトルの歌詞の頭文字が「LSD」ということで、BBCから放送禁止になってしまった曲でもある。
しかし、個々の歌詞は、確かに意味不明のものは多い。「タンジェリンの木」「セロハンの花」「マーマレードの空」等々。
しかし、それよりもファンタジー色が強い。もし、ジョンがドラッグソングを書くなら、もっと過激な歌詞を書いたはずだ。
言い尽くされてきたエピソードなので、まあここで、敢えて言うまでもない話ではありますが。
ジュリアンが学校から絵を描いて家に戻ってくると、ジョンに何の画か聞かれたジュリアンは「ダイアモンドを持ってお空に浮かんでいるルーシーの画だよ」と答えた。
「これはいい!」と思ったジョンはすぐに曲を書き始めた。イメージは「不思議の国のアリス」だった。
ロウリー・オルガンによるイントロが余りに印象的で、イントロだけで幻想的な世界へ誘ってくれる。
そこに、あのトリップしたような、力が抜けたようなジョンのVoが入ると、もうその世界に放り込まれてしまう。
3拍子で始まり、サビのロックビートに変わるまでの構成の変化が凄い。
しかも、ヴァースからブリッジへはAから→Bbへと半音、転調していくが、普通、半音上げの転調といえば、曲を高揚させ感情を高ぶらせる効果の為に使うものだが、この曲は違う。
何が違って凄いのかというと、半音上げの転調で、曲調の世界観が全く違う方向に変化させていることだ。驚くほかはない。ジョンもやはり天才なのだ。
更に、サイケさを極めた後のサビは、皆が歌えるようなPOPさになっていることだ。もう何を言わんかや、である。
上記でも書いたが、サウンド的に、それらを更に深いものにしているのは、ポールが弾くイントロからのオルガン。この響きは独特で、曲のイメージを決定づけている。しかも、繰り返しのフレーズがない!
それに、ポールのBassがまた凄い。速いフレーズや、変則的なリズムは一切なく、ほぼ4ビート8ビートのみだが、ランニングベースを極めたような流れは圧巻だ。
『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』のポールのベースは全編で素晴らしく、誰も成し得ていない完全に1つのスタイルを作り上げ、貫いているが、この曲でのプレイはベストだと思う。
ジョンは、自分の意見を必ずいう人間だったのが、『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』の、特にこのレコーディング辺りから、心が上の空になっていたとジェフ・エメリックは回想している。
ドラッグやヨーコとの出逢いが、本来持っている内省的な部分に入り込んでしまったのだろう。
当然それに気付くポールは、もはや、自分が中心にやっていかないとならないと自覚し始めたのではないだろうか?
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