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★39位
【All You Need Is Love」(愛こそはすべて)】
全世界に生中継され、10億人の人が観たと言われる伝説の曲である。
しかも、ジョン作のこの名曲の前のイントロに、ブラスサウンドのフランス国歌のイントロで始まることが、驚きと共に、余りに印象的である。
この曲は、紐解けば、紐解くほどに面白い。
まず、ライブ活動をやめてしまったメンバーに、マネージャーのブライアン・エプスタインが苦労して、凄い話をまとめてきた。
衛星を通じて、全世界に、BEATLESのレコーディング風景を中継するというものだった。
かつて、BEATLESを世界に売り出したこの敏腕マネージャーが絶対の自信を持って来たこの仕事に、メンバーは冷たかった。
彼等もライブ活動をやめた後にすぐに公に演奏する仕事を嫌ったのも分かるし、アルバム「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」の製作中」だったというタイミングも悪かった。
しかし、彼等はこの仕事は受け入れた。しかし、ブライアンは傷つき、これが決して原因ではないが、やがて悲劇が起こる…。
驚くのはそこからで、最初の驚きは、まず、こうだ。
1番やる気のなかったジョンに、あと、2週間に迫っていた放送に、“TV中継用の曲は進んでるかい?”とポールが聞くと、“じゃあ作ってくるよ”と言って、サラッと、こんな名曲を作ってきてしまったことだ。
この頃のジョン(とポール)は神懸ってるとしか思えない。
次の驚きは、全世界の生中継なので、全部を生で演奏するのは危険と考え、バッキングトラックをまず録音したのだが、当然、歌も口パクでという提案をジョンが嫌い、生で歌うと言い出す。
すると、ポールも、なら俺もBassを生で弾くと言い出す。ジョージにもソロを弾かせようとしたが、さすがにスタッフは反対した、しかし、当のジョージは弾くと言う。
リンゴのドラムだけは、録音のマイクの問題上、難しいので、先に録音したものを流して、それに合わせることとなった。
何が凄いって、そこに生のオーケストラと共に演奏するからだ。タイミングを含め、バンドサウンドと合わせるのは非常に難しいのだ。しかも、全世界生中継の生演奏である。
しかし、彼等は見事に成し遂げた。
ジョンの作った楽曲も名曲だが、この映像を観ると、未だに観る度に感動する。
さて、楽曲だが、ジョンお得意の変拍子の炸裂だが、この曲は露骨に凄い。
イントロのコーラスの“Love Love Love~”から、4分3拍子、4分3拍子、4分4拍子となり、歌い出しても、この構成は変わらない、非常に凝っている(まあ、7拍子ともいえる)。
この不思議さを醸し出す雰囲気は、ここにまずあるのである。
何より曲自体の放つメッセージから、何となくソロ以降のジョン・レノン作品にまで繋がる要素がすでにここから垣間見れるのだ。
曲調としての優しさや幸福感。そして、ジョンの代名詞的な「Love & Piece」がある。
歌詞には、ジョンのソロまで多用して続くスタイルが、この曲で初めて出る。
そう、“All You Need Is Love”が、“Love Is All You Need”という “逆もまた然り”となるという逆さまフレーズだ。
演奏面は、ブラスオーケストラが入ることもあり、彼等にしては普通だが、エンディングにはいろいろな曲のフレーズが入っている。
グレンミラーのIn The Mood、Green-Sleeves、初期のビートルズのYestedayやShe Loves You まで入っている。
ユーモアに富んだアレンジも嬉しいのだ。
ジョンは、ハープシコードを弾いている。後は、あまり聞こえないが、J-160 Eの他にもバンジョーも弾いているようだ。
テレビ放映されたレコーディング風景のバック・コーラスには以下のような著名人が参加した。
ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、キース・ムーン、エリック・クラプトン、ゲイリー・リーズ、マリアンヌ・フェイスフル、グレアム・ナッシュ、ハンター・デイヴィスに加え、BEATLESの身内のジェーン・アッシャー、パティ・ボイド(ハリスン)、マイク・マッカートニー(ポールの弟)などが参加した。
ジョンは、ガムを噛みながら歌っていた。ジョンらしい(笑)。
余談だが、ジョージが出来もしないのにヴァイオリンを弾きたがって、抱え込んだまま離そうとしなかったらしい(苦笑)。
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