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トリジローのTHE BEATLES全曲解説 & My Best Ranking

THE BEATLESファン歴は、約半世紀にて、また、研究し続けて、早40年の、トリジローと申します。

まだ、誰も成し得ていない、全213曲+のランキングと解説を、同時に、そして独自に掲載していきます。

これぞ、究極のTHE BEATLES解説にも挑みます。

★111位

【It's All Too Much】

<YELLOW SUBMARINE>1969.1/17=6:24=

 

アルバム「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」完成直後にジョージが書き上げ、1967年5月にレコーディングされた。

1968年に公開されたアニメーション映画『イエロー・サブマリン』の為にBEATLESが提供した楽曲の1つである。

当初の仮題は「Too Much」。

ジョージは、LSDでの体験を讃える形でこの曲を書いたが、後に超越瞑想で同様の気付きを得たことから、数か月後にヘイト・アシュベリーを訪れた後、LSDを糾弾した。

 

ビートルズ時代のジョージの曲ではオルガンが使われているのも一つの特徴だと思う。この曲もそうである。

オルガンという楽器そのものが宗教的なイメージを強く持っているからか、ジョージの場合のようにコード弾き的に使う場合、余計にそれが強く感じられるのだ。

ジョージらしい特色と言って良い。

 

フィードバックを多用するギター、隙間のないオルガン、レガート気味のベース、ラフなシンバルのドラム、多種多様なパーカッション…これらが織りなす重厚なサウンドは他のビートルズの楽曲とは一線を画している。

これは正にREVOLVERの“Tommorow Never Knows”のジョージ版と言えるのかも知れない。

曲の起承転結なしに、アドリブのままレコーディングが進み、最後は混沌としたまま収拾なく続いたものを、後で上手く編集したような印象だ。

名曲中の名曲“Tommorow Never Knows”に及ばないのは、骨格のしっかりとしたものがない部分と、曲の一貫性がないことだろう。

サイケで活力ある曲なのだが、故になのか、それに対するジョージの歌唱力の弱さが浮き彫りになってしまっているのも惜しい。

ただ、個人的にはこの曲への評価は高い。

独特のグルーブ感、サイケの極み、アヴァンギャルドな高揚感は凄い。

不協和音、オフビート…英国アシッドロックの頂点の1つであるとも思う。

一般的にもファン的にも、決して知名度に高い曲ではないが、ミュージシャンからの人気は高く、実は多くのカバーバージョンが存在するのである。

 

ジョンのシャウトで始まった直後にすぐに入る、強烈なフィードバック。

これはどう見ても聴いてもジミ・ヘンドリックスの影響だ。いや、そのものだ。

つまり、ジミヘンの影響で弾いているというより、ある種のパロディなんだろうと想像する。だって、切り口が彼等にしては余りに捻っていないからだ。

あと、このギターを弾いているのは誰かという問題がある。

ジョージ自身はオルガンを弾いていたので自分ではないと言っている。

ポールはベースで暴れているのでジョンではないかと説と、ジョージ自身がポールだったと思うと発言してるのでポール説がある。

公式には結論は出ていませんが、こう推測します。

バッキングはジョン。曲中のリードはジョージ。頭のジミヘン風はポール。

こう考える方が自然だと解釈します。

 

 

 

 

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★112位

【Fixing A Hole】

<SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND>1967.6/1=2:35=

 

アルバム「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」の中でも、独特な不思議な魅力を持つ曲。

Fixing a Holeとは、直訳すると「穴を埋める」ですが、スラングとして「ドラッグを注射した跡」という意味に合いなるようで、BBCは放送禁止にしてしまいます。

タイトルの"Fix"の部分が、注射を打つという意味からヘロインの歌だと言われていますが、実際はマリファナによる世界を表現しているとポール自身が語っている。

また、同時にポールの自宅を訪ねてやって来る多くのファンや変人の事を歌った曲でもあるという。恐らく歌詞の本筋はこちらで、ドラッグの意味合いは被せミーイングだと思いますね。

比喩的・哲学的な文体の歌詞はポールの作品の中でも異彩を放っており、歌詞構成も非常に巧み。ジョンは「ポールだってやろうと思えば出来るじゃないか」と彼の作詞家としての技量を称えたという。

 

この曲は1967年2月9日に録音が開始された。

いつも使っているアビイロードスタジオは先約で埋まっていて、仕方なく、BEATLESとジョージ・マーティンは、初期のローリング・ストーンズが使用してたリージェント・サウンド・スタジオという狭いスタジオでこの曲を録音した。

ジョンはマラカスでしか参加していない。

それは恐らく、アビーロードでも録音で待てない程、ポールの制作意欲は頂点を極めていて、ジョンは逆に、ペパーの制作にそこまで気持ちノッていなかった様相も感じられる。

 

ハープシコードは、ポール自身が弾いている。

中間部のギターソロはジョージが良いプレイをしているが、ここで使用されているサウンドのギターは、ポールが手に入れたばかりのエピフォン社製のカジノである。

ちなみに、アウトロの部分の単音低音弾きのジョージのギターは、今では当たり前のダウンチューニング(1音下げ)である。

 

先程触れた、“小さな違う”スタジオは、ポールのVoを含めエコーが深い。

このエコー感は偶然の産物であったにも関わらず、この曲の色彩を決定づけている。そう、この曲には絵画のような色彩感があるのだ。

そして、それは、このペパーというアルバムも大きな特色の1つになっているとも言える。

 

しかし、この曲のポールの歌い方といい、サウンドの円熟味といい、デビューたった5年で、ここまで成熟出来るものなのだろうか?

ただただ驚くしかないというのは、このことである。

 

ポール自身は、92年のツアーで初披露し、翌年もライブで演奏した。

 

隠れた名曲である。

 

 

 

 

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★113位

【Rock And Roll Music】

<BEATLES FOR SALE>1962.12/4=2:31=

 

BEATLESの4枚目のアルバム「BEATLES FOR SALE」の4曲目に収録された、そのタイトル通りのロックンロールナンバー。

もちろん、リードVoはジョン。

そして、1957年のチャック・ベリーのカヴァーでもある。

 

BEATLESは「年にアルバム2枚」の契約をこなすために、前作「HARD DAY’S NIGHR」の発売1ヶ月後から、このアルバムのセッションに取りかかっている。

この録音日(1964年10月18)には、7曲もレコーディングしている驚異的な日であった。

最期に録音したのが、この曲で、何と1テイクでの1発録りである。

1発でキメたジョン、さすがです!

 

段々とクライマックスに向かっていく“Twist And Shout”とは違い、淡々と繰り返しの流れ(コーラスもない)になるこの曲には、1発でやるとジョンが…というよりBEATLESが決めていたような気も伺える。

で、繰り返しますが、1発でキメたジョン、さすがです!(^O^)/

 

そのジョンの素晴らしいVoは、完全シャウトではなく、一歩手前のところで、全編に渡って歌い飛ばしている。

軽い感じのオリジナルを、重さ(厚みという意味で)が加わった素晴らしいVoで聴かせている。

 

この歔欷は1発撮りであるが、実は未だに、楽器陣の構成に論争がある。

ジェフ・エメリックの書いた「ザ・ビートルズ 最後の真実」に、ポールがピアノで、ジョージがベースという記述が出てきたからである。

この軽快なピアノは、ジェフ・エメリックの回想では、ポールと言っているのだが、どう聴いてもこのプレイはジョージ・マーティンのそれである。

エメリックの記憶違いだと個人的には推測する。

ベースは、ジョージではなくポール。BBCの音源でも、ピアノなしのメンバー演奏だし、アマチュア時代の定番中の定番曲なので、レコーディングだけ、ジョージがベースを弾くとも考えにくい。

1ヶ所、間違えている部分があるが、1発撮りのノリこそが1番重要で、余りミスをしないポールのミスであってもおかしくはないし、やり直さないだろう。

 

ジョンは、作曲家としても含めてチャック・ベリーを崇拝していた。

“チャック・ベリーこそロックンロールの代名詞”“彼こそが僕のヒーロー”とまで言っている。

しかし、これを聞いた当のチャックは、ジョンの死後に、“かつてジョンが俺のことを自分のヒーローと言ってくれたことがあるけれど、ジョン・レノンこそが俺のヒーローだったんだ”と語っている。

日頃から“金と自分しか信じない”という発言をしていたチャック・ベリーにしては珍しい言葉であった。

 

 

 

 

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★114位

【Carry That Weight】

<ABBEY ROAD>1969.9/26=1:35=

 

“Golden Slumbers”からメドレーで続く、いわゆるアビーロードメドレー後半部「The Long One」の中の1曲。

作曲は、もちろんポール。

この曲が録音開始されたのは1969年7月2日。アビイ・ロード第2スタジオ。

ジョンはスコットランドでの自動車事故のために入院しており、レコーディングには不参加。

録音の段階から前曲である「Golden Slumbers」と併せて録音されており、ポール(ピアノ)、ジョージ(ベース)、リンゴ(ドラム)の編成で15テイク録音された。

(ジャケットのクレジットも「Golden Slumbers / Carry That Weight」と1曲分として書かれている。)

この曲のセッションの前にポールは一人でスタジオに入り、“Her Majesty”を手早く録音している。

 

コード進行は、C→G7→G7→Cの繰り返しのみで、あとは、ミドルで1回出てくる“You Never Give Me Your Pillow(Money)”のフレーズで、なので同じコードである。

 

Golden Slumbers同様、ジョージがベースも弾いているが、ベーシックな弾き方なれど、ギターの間奏ソロと両方弾いているので、要所で手数も増えたような…?

 

コーラスは、ジョンを除くポール、ジョージ&リンゴである。

リンゴが加わっているのだから、当然ハモってはいない。3人ユニゾンである。しかも、リンゴの声がメインだ。

 

ミドルで入る“You Never Give Me Your Pillow”部は、“You Never Give Me Your Money”と同じなので、ポールの1人3重奏である。

 

歌詞は、とにかく、ポールの心情をこれでもかというものを、短い言葉で綴ったものだ。

Boy, you’re gonna carry that weight(君はその重荷を背負っていくんだ)というもの。

解釈は2つあり、解散寸前のビートルズを背景に、1つはジョンに向けて「(ビートルズを解散させれば)君はずっとその責任を負う事となる」という警告。

もう1つは、ブライアン・エプスタインの死後、ポールが「自分がどれだけ重責を担ってきたか」という自負の思い。

ジョンに至っては、「自分達全員について歌ったもの」と言っていますが、ポールの詞ですから、最初の2つの意味が重なったものだと思いつつ、途中で入る“You Never Give Me Your Money”のメロディが、親密な関係が壊れた後も、契約や金で僕等は縛られていくんだよ、という決定的な詞になっていますね。

現実的で、悲痛とも言える歌詞と前曲から繰り返してくるメロディは、未だに聴くと切なく感じます。

 

最終曲“The End“に向かう、激しいピアノからオーケストラを加えてクライマックスに達する、最期の劇的な哀しいフィナーレ曲である。

 

 

 

 

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★115位

【Good Day Sunshine】

<REVOLVER>1966.8/5=2:08=

 

夏の日の午後、ジョンの家で作った「Revolver」収録の、ポールの作品。

THE LODIN SPOONFULの“Daydream”という、フォークロック系の、割と毒にも薬にもならないような曲からインスピレーションが湧き、作ったのです。

つまり、彼らしいPOPな曲ながら、しかし、そこは天才ポールのこと、非常に癖のある曲にしていることと、こういう曲でも、しっかりとREVOLVERに溶け込ませている、その2つの点がまず凄いですね。

 

オープニングの低音のエレピも、他の曲のピアノでも特徴である“左ききのポール”の低音が活きていると同時に、かなり意識して作っていると感じます。

 

渋い名曲が多いREVOLVERの中では割と過小評価されている曲だと思いますが、個人的には大好きな曲です。

POPソングで恋愛の歌ながら、乾いたサウンドと、決して甘くないアレンジが渋いんですよね。

転調と変拍子も効いている。

だから飽きさせない。

 

もう1つは、風変わりなコード進行です。これが活きている。

予定調和ならぬ不定調和で、明るいメロディなのに、何故か不安に駆られる感じがするのは、そういうことなのですね。

そして、サビが、4分の3拍子と、4分の5拍子を3回繰り返すというもので、驚きの構成である。自然の流れでこういうメロディの構成なのか、意識して作っているのか、いづれにしろ天才の成せる業である。

かの、クラシックの指揮者、作曲家の大家であるレナード・バーンスタインが、当時、この曲を賞賛したという話も頷けますね。

 

1966年6/9~10日、アビイ・ロード第2スタジオにて録音されたもので、短期間で仕上げられた。

驚くなかれ、この曲にはギターが入っていない(ベースはある)。

それと、ピアノ3台という構成である。何ともユニークで彼等らしい。

 

間奏のホンキートンクスタイルのピアノソロは、ジョージ・マーティンが弾いています。

こんな間奏はマーティンにしか考え付かないね。本当にBEATLESのプロデューサーは彼しかいなかったことが実感出来る。正に5人目のビートルでもある。

この時、キーはAから→Dに転調になります。

 

ジョンとジョージはCho等のみで、基本的に楽器は演奏していない。

 

最終コーラスの転調部分は必聴です!

 

 

 

 

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★116位

【I Don't Want To Spoil the Party(パーティーはそのままに)】

<BEATLES FOR SALE>1962.12/4=2:32=

 

非常に親しみやすいジョンの名曲。

「FOR SALE」に収録されたこの曲は、1964年の後半に録音されたもので、BEATLESを演じることへの違和感と期待に応えたい気持ちが、ジョンの中に同居している悩める時期の曲なのです。

ジョン自身は“僕のディラン時代”と言っていますが、BEATLESが音楽面でも歌詞の面でも過度期に来た証の曲(これとI’m A Loser)だとも思います。

何といっても、次のアルバムが「HELP!」で、次いで「RUBBER SOUL」ですからね。

 

明るくて軽快な感じなのは、カントリー風であることも大きいでしょう。

元々は、カントリー&ウエスタンが大好きなリンゴの為に書いたというのが、カントリー風であることの真相。しかし、当時のリンゴにはまだ歌いこなすには無理があったようだ。なので、結局、ジョンが歌うことになった。

イントロのジョンのアコースティックギターが断然良い!

間奏のジョージの弾くチェット・アトキンス風のギターもなかなか渋い。

 

そして、この曲は、実にBEATLESらしいコーラスワークが堪能出来ます。

ヴァースはジョンが1人ハーモニー、ブリッジのバックのコーラスは三声で、上からポール、ジョン、ジョージ。

そして、サビ部が、上のハモリをポールが歌っていますね。これが、ありきたりな和音ではなく、難易度が高い。

もう、こういう、これぞBEATLESのコーラスというのを聴くだけで堪能出来るし、この曲を色褪せない高度なものにしていると思います。

 

このアルバム時は、時間に追われていて、自作曲が足りない程であったにも関わらず、こういう複雑なコーラスを入れてくる。

このコーラスも含め、演奏に関しても、もしかしたら“敢えてやらなくても良い”面倒なことにも関わらず、その“面倒なこと”を敢えてするのが当たり前であった。そして、それが彼等だった。

隠し味に事欠かないビートルサウンドの秘密は、ここなのだ。

よって聴き飽きないどころか、聴く度に新しい発見がある。だからこそ、BEATLESは一生かかっても語り尽くせない奥深さがあるのだ。

 

ポールは、この曲について、

“ジョンと作ったちょっといい作品だ。8-2で彼の曲”

と発言しているのがだが、ジョンのポールからギターを教わった話などを持ちだしてこの曲を語っているので、2人にしか分からない”何か“ある友情を感じるのである。

 

 

 

 

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★117位

【I'm Happy Just To Dance With You(すてきなダンス)】

<A HARD DAY’S NIGHT>1964.7・10=1:55=

 

アルバム「A Hard Day's Night」に収録されたジョンの作品である(一部、ポール)。

ところが、ここで歌っているのはジョン自身ではなく、ジョージである。

恐らく、ほぼジョン単独作の中でジョージがメインVoをとった唯一の曲でもありますね。

ジョンのキーには高過ぎるからジョージに回ってきたという説もあるが、恐らく実際は、アルバムに1曲もジョージVo曲がないので、そこまで自信作でもないというくらいの気持ちで手渡したのが本当のところだろう。

あと、歌詞が、素直過ぎる内容なので、自身のイメージ的に嫌がったというのも加味されているだろう。

 

ジョージのVoは、とても淡々と歌っていて、思い入れのある影響を受けたカヴァー曲とは違い、オリジナルだとまだ歌い方の力を発揮出来ていないように感じる。

なのだろう、例の“Oh~”と入るジョンとポールのコーラスで、ジョージの線の細いVoをサポートしてるが、結局は2人が目立ってしまっているのかも知れない(^^;。

 

ジョンのギターはストロークしてるだけだが、楽曲に対するカッティングのノリが抜群に良い。作者ゆえの把握の仕方なのだろうが、それにしても、このリズム感の良さ。

ポールのベースは、基本は8ビートだが、この初期の時代にしては、メロディベースが聴ける。

後年のジョージVoの時になると暴れ出す、あのベースがすでにここにあるのだ。

 

リンゴの、緩めにしたタムの連打が凄く効果を挙げている。完全に隠し味で、これがあるとないでは、曲の印象が随分と違う気がする。

 

1964年の3/1にレコーディング。4テイク中の4テイク目を使用。

 

ちなみに、この曲は、「You Needed Me」('78年、全米1位)のヒットで知られるカナダ系カントリー歌手、アン・マレーが'80年にカバーしている。

オリジナルとは趣の異なるバラードに仕上げられており、シングル発売された結果、ビルボードのカントリー系チャートで23位まで上昇した。

英国ではシングルカットされなかったが、アメリカではシングル盤“I'll Cry Instead(ぼくが泣く)”のB面としてカットされ、BEATLES自身のチャートは95位であった。

 

余談ですが、当時のBEATLESは忙しさの極みながら、日曜日は休日にしていたが、この曲は日曜日に録音。

それは、映画「A Hard Day's Night」の撮影が月曜からあった為、曲を作っておく必要があったからだ。

 

 

 

 

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★118位

【Till There Was You】

<WITH THE BEATLES>1963.11/22=2:14=

 

2ndアルバム 「With The Beatles」収録曲。

メレディス・ウィルソン作曲のカヴァー曲。

1957 年のブロードウェイ・ミュージカル『ミュージック・マン』の劇中で使用されて、1962年には映画化もされている。

ポールがお手本にしたのは、1961年にペギー・リーが歌ったヴァージョンと言われていますが、1959年にアニタ・ブライアントが歌ったヴァージョンの雰囲気もありますね。

 

しかし、自分が中学生の頃は、この曲は、ポールが作曲していたと信じて疑わなかった。

それくらい、ポールが作りそうなメロディで、余りにも歌も自然だ。

だからこそ、裏を返せば、ポールはこういう曲にも確実に影響を受けていると思うのです。だから、ポールらしいと思う曲は逆に、こういう要素も含めれているということ。

間違いなく、その後の自作曲“And I Love Her”や“I Will”に繋がっていると思う。

逆にジョンは、ロック以外のカヴァーをする時も、原曲をロックにカヴァーした作品をカヴァーしているのだ。ここに、ポールとジョンの資質の違いが垣間見れると思う。

あくまでロックに拘るジョン、基本はロックでも好きな音楽は何でも取り入れるポールとの違いだ。そもそも、ポールは、JAZZやスタンダード、映画音楽が好きであるしね。

 

ジョンはアコースティックギター、リンゴはボンゴ、そして、ジョージは初登場のクラシックギター(ガットギター)だ。

長年(当時も)、ジョージのギターは下手云々と言われたりもしたが、ジョージという人の曲に合わせるセンスやプレイは素晴らしいのです。

そして、この曲のプレイを聴いて頂きたい。間奏のギターは絶品ですよ!

 

原曲がジャズであるだけに、コード進行がかなり凝っていて、尚且つ、お洒落である。

 

この曲の特筆なのは、非常に録音状態が良いこと。

BEATLESは60年代の音とは思えない曲を多く残してきたけれど、初期の曲で、これほどクリアで楽器が前面に出てきている曲はそうそうない。

だから、カヴァーといえども色褪せないのだ。

 

ラテンテイストの切ないこの感じは、何度聞いても心が落ち着く。

カヴァーだけど、BEATLESらしい1曲といえます。

 

 

 

 

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★119位

【Tell Me Why】

<A HARD DAYS NIGHT>1964.7・10=2:06=

 

映画用にアップ・テンポの曲が欲しいといわれ、ジョンが急遽、書き上げた曲。

詞の内容は、当時の妻シンシアとの喧嘩からとも言われていますが、ジョンのトラウマになっていた子供の頃の、母親ジュリアへの思いが歌われているとも言われていますね。

そして、映画「HARD DAYS NIGHT」のステージのシーンで1番最初に演奏する曲だ。

 

シャッフルビートの曲。跳ねた感じがジョンにピッタリの曲ですね。

今は、ロックでもポップスでも余りシャッフルの曲ってほとんどないのですが、当時は多く見られましたし、BEATLES自身もシャッフルの名曲がいくつかあります。

 

得てして、ジョン自身が、急遽、間に合わせで作った曲は、後年、ゴミだのクズだの自身の曲に辛辣な意見を言う傾向の本人だが、珍しくこの曲は気に入ってると言っている。

そのジョン、ダブルVoにコーラスまでこなし、1人3重奏である。

が、サビは、下のパートをジョージが歌っている。

 

イントロは、Em→A7の繰り返しですが、曲のキーはDなのです。

つまり、イントロ最後のEmが鳴っている時に“Tell Me Why~”とF#の音から歌い出すので、Emからすると9度の音になります。

ちょっと専門的なことになってしまいますが、9度の音から歌い出させるセンスが、20才そこそこの彼等にあったことが驚きですよね。

そして、これ(イントロと歌い出しのキーが違う)も彼等には良く見られる手法です。

“Rocky Raccoon” “Oh! Darlig”などなど...。

 

エンディングのコード進行が、Bm→Bb7→Asus4→/A6→Dとなる。

少しづつテンションを加えて、ありきたりにならないような形にしているのだ、

ただの元気印の曲ではない、こういうちょっとした工夫が、ただのPOP BANDでないことを証明しているのだと思います。

 

いつになくファルセットを多用するボーカルスタイルをとっていることからも、このアルバムでのジョンがいかにエネルギーに満ちていて、気持ちが乗っていたかが良く分かりますね。

本当に、このアルバムでのジョンの熱量と、それに伴う活躍ぶりだと思います。何せ、全10曲中7曲がジョン作ですからね。

 

ジョンの勢いに感じたか、ジョージ・マーティンも普通にピアノで参加しています。

 

全部で8テイク録音されて、最終的に第8テイクが選ばれて収録されている。

 

この曲にも、モノラルとステレオVer.があるが、映画Ver.というのがある。

モノラルではシングルトラックだが、Voを大きめに出したものだ。このテイクは、現時点では、どの音源にも存在しない。

 

 

 

 

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★120位

【From Me To You】

<Single & PAST MASTERS Vol.1>1963.4/11=1:56=

 

1963年の3rdシングルA面曲。

初期の名曲で、明らかにシングル用として意識して書かれた曲でもある。

初期のBEATLESの特徴の1つといえば、歌の繋ぎに入るファルセットの“Woo~(ウ~)”でありますが、実は、この曲が“Twist And Shout”に続いての2曲目なのである。

しかし、彼等の首を振ってのそれは、この曲から始まり、セールスポイントになっていったのである。

 

メロディ自体は意外やブルージーなこの曲は、ジョージ・マーティンのアンデアでハーモニカを入れたことで一気にポップさを増して変身したのである。

ジョンとポールは、ギターソロ的なイントロにしようとしていたが、マーティンの案を受け入れたのである。この頃はまだ従順なのだ。

 

ジョンとポールが移動バスの中で作曲した、紛れもない共作であります。正に、レノン&マッカートニー。

出だし部はジョンで、ミドルエイトはポール。その前の部分は、どちらが作ったか分からないな。

後のシングルが全部、凄過ぎるので、曲調としてはストレートでやや単調な感じはしますが、ミドルエイトの曲調の変化や、進化した凝ったコード進行は、明らかに彼等の成長がすでに一気に加速してるのが分かる。

そういう意味でも、良い曲だと言える。

 

ジョンとポールのハーモニーは、ユニゾンであったり、和音であったり、交互に登場してくる。

これは、後に続くミュージシャンたちに多大な影響を与え、今では当たり前のように皆が、この手法を使っている。

そういう意味でもBEATLESは、革新的で偉大なのである。

 

あと、間奏のメロディをベースが弾いているのです。もちろん、ポール。

 

あと、エンディングは得意のクリシェで、ジョージはこの時代にGaugみたいなコードをすでに使っている辺りも渋い。

 

尚、この3rdシングルは、2ndシングル“Please Please Me”が英国内で大ヒットとなり、その感謝を込めたタイトルでもある。

たくさん買ってくれてありがとうという、応援してくれたファンに対する感謝のメッセージなのだ。

“From Me To You”…“僕から君へ”である。

 

 

 

 

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