夜はだいたい7時からのNHKニュース7を見て、
その続きでクローズアップ現代を見ているのですが
昨日のクローズアップ現代は
黒毛和牛オーナー商法全国7万人の悲鳴」と題して
「安愚楽牧場の破たん」を特集していました。



安愚楽牧場が危ないらしいというウワサは前から聞いていましたが、被害者が全国で7万人もいて、負債額は4300億円にも上るそうです・・・叫び


番組の中では、関係者という人物が出ていて「10年位前から兆候はあった」と発言していました。
でも、ギリギリまで出資者を募っていたというのですから全くヒドイ話ですむかっ




安愚楽牧場の悲劇…1億円突っ込んだ会員が慟哭の激白!


和牛オーナー制度による投資で、
全国に3万人の会員を持つ「安愚楽(あぐら)牧場」(栃木県那須町)が、経営状況の悪化により配当を停止した。
昨年の口蹄疫問題や福島第1原発事故によるセシウム汚染、その後の風評被害による牛肉価格の下落が原因という。
負債総額は3月末時点で619億8705万円。過去25年間で、同社に約1億円をつぎ込んだ実業家の男性(51)が本紙の取材に応じ、思いをぶちまけた。

男性が情報誌を通じて安愚楽牧場を知ったのは、バブル景気が始まる1986年のことだった。
映像制作の仕事に忙殺される毎日のため、株や外国為替のような情報収集を求められる投資は難しい。
そこで、繁殖牛のオーナーとなり、生まれた子牛を同牧場が買い取る投資ビジネスに着目。安定的に実質10%の利息(※正確には子牛予定売却利益金)を得られる仕組みにひかれたという。

「とりあえず2口400万円を預託したところ、1年後の4月末日に、9%の利息(=36万円)と1%分(=4万円)の牧場商品券を手に入れることができました。6年後の満期には、元金と合わせて436万(プラス商品券4万円分)が返ってきたので、手つかずの6年分の利息計216万円を合わせた3口600万円を再び預託した」

バブル絶頂期の90年代初頭には、同じような投資をうたった「和牛商法」ブームが到来。実際には和牛を所有していない会社が、十数パーセントの高利息で投資をあおる中、安愚楽は利率を上げず、経営姿勢を崩さなかった。

これも安心感を誘い、男性はさらに信用の度を深め、生活資金をのぞくほぼすべての収入と利息を“雪だるま”式に投資に回していく。

「一度も遅配になったことはなく、経営を疑うどころか、口蹄疫問題のときでさえ、(他の投資への)リスク分散を考えないほど信頼していた」

テレビなどのCMに加え、「VIP限定」と銘打った一般会員より高利率の限定投資の勧誘が増えたことがやや気にはなったが、男性は昨年10月に1000万円、12月にも300万円を預託。安愚楽への総投資額は9500万円になった。

それとともに配当金も上昇し、1年間で800万円を超す水準に。妻と小学生の子供2人を養うには十分で、本業の収入を合わせて、豊かな老後を信じて疑わなかったという。

しかし、7月19日、これまでとは異なる事態に直面する。委託期間が6カ月と極端に短い1000口限定のプランに預託しようとしたが、売り切れを理由に断られた。
約2週間後の8月1日、突然送られた1枚の「通知書」を見て、顔面蒼白になった。

「通知書の『債権者への支払いは停止する』の文言を見て、頭の中が真っ白になりました。涙より笑いしか出なかったですね。これまで一度として(預託を)断られたことがなかったので、あの時点(7月19日)でパンクしていたのでしょう。今考えれば、バカだったなと思います」

まさに青天の霹靂。

細野豪志原発事故担当相は、安愚楽が原発事故の賠償対象となる可能性を示唆したが、男性は「期待して裏切られるのはね」と力なく笑うだけだった。


***


「老後の備え失った」 安愚楽牧場の出資者怒り 鹿児島で説明会
2011/09/04付 西日本新聞朝刊より

和牛オーナー制度の行き詰まりで破綻した畜産会社「安愚楽(あぐら)牧場」(栃木県)の出資者向け説明会が3日、鹿児島県弁護士会が主催して鹿児島市であった。約8600万円を出資したという市内の40代の女性は「夫に内緒で投資した。老後の備えを全て失った」と困り果てていた。

安愚楽牧場はオーナーが出資し、黒毛和牛の繁殖牛を直営牧場や預託農家で飼育、子牛を買い取る方式で運営。
オーナーは配当金を受け取る仕組みだった。
しかし、福島第1原発事故に伴う契約解除や、牛肉から放射性セシウムが検出され和牛の価格が下落したことなどで経営が悪化。
同社は8月9日、民事再生法適用を申請した。

東京商工リサーチによると負債総額は約4330億円。出資者は約7万3千人。九州・沖縄は3972人で投資額平均544万円。うち1千万円以上が609人、1億円以上も1人いるという。

女性は結婚間もない1991年、雑誌で安愚楽牧場の「年1割」の高利配当を知り、夫に相談しないまま50万円で投資を始めた。
配当の遅れはなく、会報で「順調」と報告されることにも安心。約8600万円まで追加出資したが今年8月、突然の破綻通知を受けた。
女性は「心臓が止まりそうだった。私たちも原発事故の被害者。国は支援してほしい」と訴える。

説明会では弁護士が「返還は最大で出資の2割」と見通しを述べた。約40人の出資者からはため息とともに「経営者の刑事責任を」と怒りの声も上がった。鹿児島県弁護士会は近く、被害者救済の弁護団を結成する。




被害者の方は被害対策弁護団にできるだけ早いご連絡を!
(被害者が多すぎて電話はパンク状態らしいですが)


全国安愚楽牧場被害対策弁護団


[全国の安愚楽被害者の皆様へ]

どうか泣き寝入りをしないでください。
泣き寝入りは現状を容認固定すること、すなわち「社会悪をそのまま許すこと」です。
消費者被害において現状を認めてしまうことは、次の被害者を生み出すことにつながります。

委任書類は大部ですが、仮に不備でも弁護団からご連絡を差し上げます。
弁護団とやり取りをしながら必要な書類をそろえていくことができます。

委任書類は裁判所にすぐに提出する書類ではありません。現時点では、多少不備でもかまいません。

あまり難しく考えずに、現状わかる範囲で記載して、お送りいただければと思います。


03-3261-3026
電話受付 11:00~16:00(土日祝日休み)