今から21年前。 おカネがなくて、毎日 牛丼を食べていた頃の話。はみ出し金融マンの自分は上司にいじめられ、会社に行くのが嫌で嫌でしょうがなかった。そこには人生に絶望し、何のために生きているのか分らない自分がいた。


上司という名の看守に管理され、自由が全くない生活はまさに刑務所にいるのと変わらなかった。不平不満を言っても何も好転しないのも分かっていたので、まずは刑務所から脱出することを考えた。もう管理されるのは嫌だったので転職は考えず、暮れのボーナスをもらって辞めた。本当はもっと早く辞めたかったのだが、会社から金を借りていたのでその資金繰りでどうしてもボーナスが必要だった。

そして晴れて退社し、すぐに何の当てもなく人生をやり直すつもりで米国に旅立った。こういうとカッコいいが、実際には日本の社会が嫌での 現実逃避 にすぎなかった。自分の場合は言葉の壁がなかったので、むしろ英語で生活する方がストレスがなかった。これは本当に幸運だった。自由なアメリカンライフスタイルに魅了され、新鮮な酸素がどんどん脳に注入され元気になっていく自分がいた。

1994年の7月に人生の転機が訪れた。初めてハリウッドである人と出会う。そう、彼は世界一の成功哲学者であり、あのアンソニー・ロビンズの師匠であるジム・ローン (写真)だ。*当時はデジカメがなかった時代の貴重な1枚です

メンターに誘われてジムのセミナーに参加したのだが、じつはこのお誘いも最初は考えた。時間はいくらでもあるが、何しろ先立つものがない。行くべきか?断るべきか?一晩考えた。でも億万長者のリックが誘ってくれたんだ。もし断ったら『次はない』と思った。自分はチャンスを求めて米国に行った。『これが人生を変えるチャンスになるかもしれない!』と思い、何とか用立てして行くことにした。
セミナーは素晴らしかった。たくさんのインスピレーションとイマジネーションが沸いた。『ひょっとしたら自分も成功者になれるんじゃないか?』そんな勘違いをしてしまった。

セミナー終了後にサプライズがあった。リックと会場ホテル内のレストランで食事をしていたときのこと。テーブルの周りが急にざわついて拍手が起きた。そこに先ほど登壇していたジムが、自分たちのテーブルに同席したのだ。驚いたのはいうまでもない。それはリックからの素晴らしいギフトだった。

『 David(僕のアメリカンネーム)、君の人生はどうだね?』 『ぱっとしません。でも変えたいから今日ここに来ました』 『なぜ、うまくいっていないんだい?』 『だって上司はアホだし、サービス残業は当たり前、給料は安いし、税金も高く、この国は究極の共産主義国家だし・・・』そのあとです。ジムは目をキラリと光らせて、こう言った。


David, that is not true. For things to change , you have to change. For things to get better , you have to get better.


人生を良くしようと思ったら、人のせいにしてはいけない。自分自身が変わらなければいけない。でも自分が変われば、自然と回りもよくなる・・・これは当時の自分には衝撃的な一言だった。その日は2時間くらい話をし、今思えばとんでもない贅沢な時間を過ごした。


あの日以来、自分は他人への依存と依頼を止め、『すべて自己責任で生きよう!』と決めた。そこから僕の人生は楽になり好転したのだ。そう、この出会いで貴重な人生の教訓を得た。

もしあなたが今の生活に不満があったら、人のせいにしてはいけない。人の悪口を言うのもやめよう。そして価値ある人の誘いを断ってはいけない!人生はどこでどんなチャンスがあるか分からない。だから面白い。それには脳みそを空っぽにし、まずは行動を起こすこと。すべてはそこから始まるのだ。Let's go for it !

なお本記事は鳥居の公式メルマガ『ポジティブライフスタイルのススメ』より抜粋。バックナンバーは公開していませんので、登録はこちらからどうぞ⇒ http://www.yuichitorii.com/mg/