JR昨日、12chのワールドニュースサテライトを興味深く観ていました。ゲストに著名な投資家のジム・ロジャーズが登場し、インタビューがありました。彼のポートフォリオでは最近、ほとんどのドル建て資産を売却し、ユーロをはじめとする外貨にシフトしたそうです。興味深い話でした。本人もシンガポールに移住し、娘には中国語を習わせているとか。こういう大物が続々とドル離れを起こしている事に、今回のサブプライム問題の根深さを感じます。

私も先日、何人かの米国人富裕層と話しましたが、自国の通貨に対し悲観的な方が多いようです。つまりアメリカという国を信用していないんです。
米国人はもともと『何でも自分たちが世界一』だと思っているおめでたい(?)人種です。しかし最近は知的階層ほど、アメリカの政治や金融政策に疑問を持っており、これは今までに見られなかった現象です。

日本は欧米に比べたら、幸運なことにサブプライム問題に関しては無傷に等しい状況。期せずして相手の怪我で不戦勝したようなものですからこれは本当にラッキーなことなんです!今までのようにアメリカの言いなりではなく、この有利な状況を政治に生かしてほしいですね。

でももっとラッキーなのは中東諸国やロシアです。たまたま自分たちの土地の地下から石油が出ただけなのに、今や世界を牛耳ろうとしている・・・・・。
彼らは何も生産していないし、自分たちで作り上げたモノやサービスを提供しているわけではない。たまたま住んでいた場所がラッキーだったというだけで今や巨万の富を謳歌している。考えてみれば実に不公平な話だ。しかし原油価格がゆうに100ドルを超えてきている現状では、残念だが持っていないものの僻みとしか聞こえてこない

プーチン大統領は、この現状を外交上フルに活用し、アドバンテージを取っている。アメリカにしてみれば、『お前ら技術を何も持っていないくせに、石油を持っているだけで威張っているんじゃないよ!』とでも言いたいのだろう。資源が全く取れない技術立国日本も同じ気持ちですから、それは十分理解できます。日本もプーチンのように国益重視の外交を期待したいですね。