民進党の新しい代表に前原誠司・元外相が選ばれた。

これで大丈夫なのか?

国民の中にある不安が広がっている。

それは前原氏が、国政選挙に当たって安倍政権にほとほと嫌気がさしている有権者が望む「野党統一候補」戦術に後ろ向きなことだ。

具体的に言えば野党勢力の一翼を担う日本共産党との連携に前原氏が否定的な姿勢を示していることだ。

確かに共産党は独自の歴史や政治路線で人によって好き嫌いはあるだろう。

しかし、最近の共産党はかつてほど頑なで危険な感じは希薄になったのは有権者の一部は気づいていて、世論調査では公明党とはあまり差がない5%程度はあり、各種選挙でも一定の得票を得ている。

だから危ない、共産党とは手を組めない。
そういう人もいるだろう。

しかし、秘密保護法、集団的自衛権、安保法制、共謀罪と国民の反対も踏みにじり、強行採決路線をひた走り、次には憲法破壊を狙っている安倍政権には何とか有権者の意思をちゃんと伝えなきゃいけないのも現実。

来たる10月22日、愛媛、新潟、青森で衆院の補選がある。
当面はここが与党勢力と野党勢力の決戦の場である。

野党統一候補がひとつでもふたつでも勝てば、支持率を下げている安倍政権にはかなりの打撃となるだろう。
反対に与党勢力完勝だと安倍政権には神風が吹くようなものだ。

今の小選挙区制の下では一票でも多い方が勝ちである。

与党勢力は自民党と公明党がしっかり手を握っている。公明党が候補者を出す選挙区には自民党は出さず、結果どの選挙でも公明党は完勝する。
そのお返しに公明党が出ない選挙区では公明党の基礎票が自民に流れ、しっかり下支えする。自民党候補は公明党票が無ければ当選は難しいケースも多い、というのは選挙通の一致した見方だ。

それに対し野党がバラバラに候補者をたてれば自公勢力の候補者に敵うわけがない。

安倍政権にはもうここらで引き取ってもらいたいと思う有権者は、何としても野党統一候補で戦ってもらいたいのだ。

前原氏の理屈はこうだ。

民進党の支持者にはかなりの保守系無党派層がいる。選挙で共産党と手を組めばこの無党派層が逃げる。だから共産党と手を組むには慎重であるべきだ。

なるほど、その理屈もあるだろう。

しかし、どの程度か数字の読めないその保守系無党派層としっかり固定票がある共産党との共闘とどちらが有利かは冷静に計算、思考すべきときだ。

前原氏の必ず口にする口上がある。
「政策、理念が一致しなければ共闘は出来ない」

違う政党なんだから政策、理念が違うのは当たり前だろう。
それでも今の安倍政権には有権者の多くが反対している以上、
「反安倍政権」
の一点で一致したらいいじゃん!

私たちはそう思う。

それが多くの明日の日本を考える人たちの願いだ。

前原さん、ここはあなたにとっても正念場ですよね?