70歳、つまり古希を迎えて私はジムに通うようになった。

 古希ーその言葉が降りて来て私は思った。

これからは自分の老化との戦いだ、と。

これ迄の先輩や家族のあり方を見ていると,老化は先ず下半身からやって来る。

女性は先頃亡くなった母のようにちょっとした出っ張り,例えば敷居みたいなものに躓いて転倒,骨折という事態になる。病院に1ヶ月くらいは入院を余儀なくされる。

結果として退院しても足元が覚束ない。再び転倒ー骨折ということになる。

骨密度が減った女性に比べればまだましだが、それでも男性も下半身が頼りなくなり,よちよち歩きになってしまう。

 最近築地市場移転の問題で石原慎太郎元都知事がテレビ画面に登場することがある。

 私はテレビ画面を正視出来ない。

 あまりにも老いが目立っているのだ。

 口が勇ましい分余計にその老い方に哀れを催す。よちよちと歩いている姿・・・・

 2010年4月、私は六本木にある「トータルワークアウト」に入会した。

以来6年半,原則として週に3回、2時間のトレーニングに努めて来た。

今日のトレーニングの中身をここに書き出しておこう。

午前11時半頃にジムに入り,トレーニングウエアに着替え、20分ほどストレッチ。

 12時から本格的にトレーニングの開始。

 先ず必ずやっているのが下半身強化のための「カーブトレッドミル」を10分間歩き続け,最後に1分間走る。この器具は前に足を思い切り出さないと乗っているベルトが動かない仕組みになっていて、丁度リスがくるくる回っている状態なのだ。

 次には「動体視力」のチェック。

 0・3秒感覚で盤上に現れる数字を手で押さえる,まあモグラたたきのようなもの。また10桁の数字の左右両端の数字を0・3秒、または0・2秒で見定める作業。これがなかなか大変なことだ。やはり老化は動体視力にも現れて来るらしい。

 次に「スーパートレッドミル」での歩行や走り。ベルトの角度が上がって行く仕組みになっていて,これも息が切れる運動だ。

  続いて「インナーマッスル」の強化。肩の内部の筋肉を強化する運動。

  次は「デッドリフト」。重さを段々上げて行く棒を足元に下ろし引き上げる運動。死体を抱え上げる時にやる体の形と似ているので「デッドリフト」の名前がついているという。

  さらに「レッグカール」。これは足の腿裏を鍛える運動。これも負荷を上げながら座った状態で足を内側に引っ張る運動。これは腹筋を使わないと出来ない。

  「シーテッドカーフレイズ」。これはふくらはぎの筋肉を負荷を上げて鍛える。

  続いてご存知「ベンチプレス」。寝っ転がって錘のついた棒を上げる作業。これは筋肉トレーニングの代表のような運動なので雑誌などではよくお目にかかるものだ。

  次は「インクラインベンチプレス」。体を斜めにしてベンチプレスをやる運動。

  「ペクトラルフライ」。これは座った状態で両手を思い切り後ろに開き前で合わせるという運動。これは大胸筋の上の部分の筋肉を鍛える。

  続いて「ラットプルダウン」かもしくは「アイソローイング」。これは背筋の強化。「ラットプルダウン」は私のお好みの運動で、棒の両端を持ち錘を引き上げる運動。背筋の強化が図られる。私はこれには体を張っていて110ポンド,120ポンド迄頑張っている。普通はここ迄やる人はあまりいないそうだが。

  最後に腹筋強化3種目をやって終わり。

  ラストはトリートメントの部屋でマッサージで使った筋肉をほぐしてもらう。だからどれだけ筋肉を酷使しても翌日に筋肉痛は残らない。

  この時点で午後の2時を回っている。

  こうやって書き出すと結構種目をやっていて今日は全部で12種類の筋肉トレーニングをやっていた。

  本当は高齢者になってからでは遅いのだ。

  皆さん、20台,30台はいいけど、40歳の峠を越えたら下半身のトレーニングをやった方がいいよ!毎日ジョギングか散歩をするだけで大分違うそうだよ。

11月25日 記す