東国山人の鳥日記 -7ページ目

東国山人の鳥日記

山人とは世捨て人のこと。世捨て老夫婦が集めた鳥たちの行動記録で、週2回程度更新します。基本スタンスは
(1)日常の中から一瞬の非日常を見つけ、シャッターを押す。
(2)ある時は科学的に、またある時は非科学的に、それでいて尤もらしく、即ちファンタジー風に。

雁は秋風が吹く頃になると小枝を咥え日本海を渡って来る。疲れるとそれを海に浮かべて翼を休め、陸に到達すると東北の何処かの浜辺にそれを置いて行く。この有名な民話に登場する雁とはマガンだったのか・・

 

確かにマガンは思慮深い鳥だ。沼の対岸に餌採りに行く時は・・どんな方法で意思を通じているのか・・何時の間にかオオハクチョウが寄って来て、彼らに送り届けてもらう。そうすれば沼のオオタカは襲ってこないことを知っているのだ。

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餌獲りが終わると、再びオオハクチョウに付き添われて元の岸辺に帰っていく。

(沼のオオタカ)

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民話には続きがある。春になると、浜に置いていた小枝を咥え、海を渡って帰って行く。が、浜辺には小枝が幾つか残る。

 

ゆくほたる 雲の上まで いぬべくは 秋風吹くと 雁につげこせ(伊勢物語) 

(蛍よ。雁に渡りシーズンが来たよと伝えてほしい。あの不憫な女が今あの世でどうしているか、雁なら知っているだろうから・・)

 

古来、雁はこの世と彼岸のあの世との間を往ったり来たりの道案内役。人が亡くなると、雁はその魂をあの世に送り届ける。北国の冬は厳しいので、マガンは忙しさの余り、帰るタイミングを逸したのだろう。

撮影場所  群馬県邑楽町(2018年11月)  撮影  S・植木