カセットデッキ、オープンデッキ、今となってはどちらも死語となってしまったものだが、カセットのほうは山師がアナログディスクの次のネタにしようとしている感じもあるが、山師では高級デッキのメカなど作れないことに注意したい。

 

たまたま、昔のオーディオのサイトを見ていたのだが、デッキメーカーといってもカセットとオープンを両立出来たメーカーとそうでないメーカーがあるなあと思った。

TEAC、赤井、まあ、ソニーも含めるとしようか。この辺りはカセットデッキとオープンデッキどちらとも実績があったように思う。

中道の場合は意図的にカセットに注力しようという意図があったので、カセットの会社だと思う。

特機のオタリはオープンだけなのはしょうがない。

問題はDENON(日本コロムビア)である。放送用オープンデッキでは一定の評価があったものの、カセットデッキのビジネスでは二線級だったように思う。放送用オープンデッキも国内だけで、海外では展開していたのか、どうなのか不明だが、全く知名度がないところを見ると国内だけの展開だったのかもしれない。

もともとコロムビアの特機はご存じの通り、源流がNHKの身内みたいな日本電気音響だからしょうがないのかもしれない。

三研マイクロホンや池上通信機みたいなものでしょう。

 

コロムビアの特機というのは不憫というか、結局、日本コロムビアが自社用の機器を内製していただけなのか知らないが、デジタル録音にしても相当早い時期から実績を上げていたにもかかわらず、ビジネスとしてはSONYのDASHみたいな展開をすることも出来ずに終わってしまった。ソニーのデジタル録音機はCDのフォーマットライセンサーとしての力ゆえのところがあるので仕方がないとはいえ、デジタル録音については学術的にも一定の実績がありながらビジネスに結びつけることができない日本コロムビアは残念に見える。

 

日本コロムビアとソニーというのは因縁じみたところがあって、日本コロムビアが米コロムビアとの代理店契約を継続できなかったところがからソニーのエンタメ事業が始まっていたり(CBSソニー)、面白いものです。

そんなコロムビアのデジタル技術ですが、CDPでは高い評価を得ていたのはご存じの通り。資本は変わったが、曲がりなりにもオーディオメーカーらしいオーディオメーカーとして生き残ることができたのは、CDPの時代に一定のポジションを築くことができたからという気もします。今では片割れとなっているマランツも出自が無線屋ということもあるのでしょうが、フィリップスの血が入ったおかげでこちらもCDPの商売で一定のポジションを築いたことは単なる偶然でしょうか。

 

日本のオーディオメーカー、特に専業系の場合、90年代にきちんとCDPを売ることができた会社は生き残れたような感じがあるのです。そうでない企業が消えたように見えます。

エソテリック、ラックスマン、アキュフェーズもきちんとCDPを売っていましたね。