しかし、PCオーディオ系については、だいぶ前から検証は続けてきたものの、今回のDATA ISO BOX導入でようやく使える感じになったという感想である。
きつい、定位が出ない、雑味があるという部分がなかなか改善されず、ルータからの線の光アイソレート、先日のAurender A1000導入で、きつさが取れ、だいぶ静けさが出てきて、ようやく使える感じになってきた。
ストリーミングについても何度か検証を続けてきたが、ようやくDATA ISO BOXで定位のボケや低域の不安定な部分が改善されたように思う。
ここまでくれば違和感なく使える。
結局、10年超の検証時間が必要だった。
なんで皆さん簡単に導入できているのか不思議に思っていた。私はどう聞いてもまともな音に聞こえなかった。ポピュラーだとごまかせる部分はあるにせよ。
ただ、小汚い小箱が増えるような方向性は進化しているように思えないのがちょっと。
本質的な問題として既存のオーディオメーカーのIT分野での技術力が絶望的に低く、一台の単品コンポーネントでノイズ対策などを包括的にケアするソリューションをマーケットに提示する能力がなく、既存の製品の作り方ではケアできない部分を、隙間産業的な感じで各種対策アクセサリーを作るブランドが自然発生し、一つの市場ができた感じだ。
本来であればノイズ対策機器は既存のストリーマーやDACの中に取り込まれるべきであり、そうすれば小箱が増えることがなくなるのだが。この辺りの不満は常にある。
ケーブルビジネスの次を見つけたと考える乞食もいるでしょう。
ルームチューニングにしても先日のAVAAの角度調整により側面の定在波パネルの撤去ができて、だいぶ音場が素直になった。
後方展開の不安定さが解消されたように思う。
部屋が狭いと、何をするにしても壁面からの距離が近いので、反射音が減衰せず、各面からの反射音を均衡させることのハードルが非常に高く、調整がシビアになるようで、バランスをとるのが大変だった。
各調整デバイスの特性と限界を理解してコントロールすることも各種検証と実験を繰り返す必要があり、大変手間がかかる。
これも10年超の試行錯誤が必要だった。
頭が悪く、不器用なせいで、無駄な遠回りも多かったのだろう。もう少し効率的にできる部分があったとは思う。
合理的にやるのであれば、部屋の容積に見合ったノイマンとかATCなどアクティブモニターを導入して、ストリーマー周りのノイズ対策を徹底し、音場補正をかけ、AVAAを導入して調整が一番手っ取り早そうだ。
これなら狭い部屋でも余計なものを置くこともない。部屋の状態で補正しきれない場合はパネルを使うと。
ステレオ再生なので、スピーカー左右の特性の一致、定在波の除去が音場再生、キャラクターの排除によく効くことが分かった。
後、ユーザーが考えているより、それなりの価格の機材の能力は高く、ほとんどの場合、ユーザー側環境が原因で本領を発揮できてないことが多い。ユーザー側環境に比べ機材の能力が過大でコントロールがシビアになっていると思われる。