先日、P610の話をしましたが、飽きたので、他のスピーカーにしたいが、大きなスピーカーは無理なので、そうなると、定番小型のLS-3/5Aになった。

 

ご存じの通り、複数のブランドから発売されており、ロジャースから始めてスペンドール、KEF、ハーベスといろいろ試してみたが、違いはあるが、騒ぐほどではない。

それよりも中高域のしゃくれた癖が気になった。これは意図的にやっているようだ。元は中継車用のモニターに過ぎませんし。

これでまた当時使っていたアンプが山水アンプだから、ダメなのですね。オーバーダンピングなのだ。特有の癖も強めに出る。

当時はこういうことに気づかなかった。

本来はAMで始まる型式のBBC制式のアンプを使うものだが、なぜかわが国ではその話がスルーされているのも面白い。

 

販売店からネイムオーディオのアンプも借りたのだが、当時は耳が洗練されていないので、その音を理解できなかった。

その後、サブウーファーのAB1が出てきたので、早速購入した。

バランスも取れ改善されたが、本質的に解像度が甘く、この辺りが限界を感じた。

上級機のLS5/9は気になったが、当時流行っていたハーベスのHLコンパクトを買った。

エネルギーバランス的には改善されたが、セッティングもままならない狭い部屋では、温和な音調というところ以上の発展はなく、アンプやCDPをいろいろ変えてみたが、大したことはなかった。

今のように部屋にシステムを落とし込むという考え方に達していなかったわけだ。

 

その後LS-3/5Aは製造中止となり、ロジャースはSTUDIO3を出してくる。

これがツィーターがこなれない代物でだいぶ苦労したが、結局投げてしまった。

これだったらPROACを買っておけばよかったという感じ。

当時はAE1が流行っていてそちらも興味があった。

一度はKEFがもうツィーターが作れないといったのに、人気があるのかよくわからないうちにLS-3/5Aは復活して現在に至るわけだ。

その間にロジャースブランドの実態であるスイストーンが破綻して、ロジャースは漂流する。

この辺りは各種専門サイトがあるので参照されたい。私もうろ覚えで書いている。

 

しかし、あのころネイムのアンプを買ってブリティッシュ方面に行ったら今のシステムはどんな感じになっていたかなと思う。

日本ではもうどの商社も相手にしないほど圧倒的不人気のブランドになったネイムだが、結構好きなブランドである。

まあ、今では創業者もあの世に行ってフォーカルの資本が入っており、現地でもいろいろ言われているようだ。

日本ではリンの成功と対照的である。昔はどちらも身内みたいなブランドだったのに。

音は好きだが、シスコンみたいな構成になってしまうブリティッシュ系ワンブランドシステムの合理性を理解できなかったので導入できなかった。

相性論が排除できるのが良さだが、組み合わせビジネスの前にその合理性が理解されないのですね。

メリディアンなども好きで当時のアクティブスピーカーM20迄は購入したのだが、結局それで終わってしまった。

それで今ではTADのシスコンになってしまったのだから人生わからない。