これを言うと身も蓋もないのだが、ラックもインシュレーターもよいのですが、機材が置かれている床のクオリティーを超えられない部分がある。

素材のキャラクターを見るのに、素材そのものを指ではじいて響きを聴くというのは昔から行われている手法だが、どうも床のフローリングの音が乗っている感じがあるのですね。

 

フローリング素材そのもののキャラクターだけではなく、床にボードを置いても床が完全にフラットではないから、床とボードの間が少し浮くのですね。だから、ボードをたたくと付帯音があるわけです。

間に何かを挟んでも付帯音が取れないこともある。

大体、ボードは面で床と接しており、重量で押し付けているように見えても、ボードごと簡単に動いてしまうことも多いわけで、振動を本当に遮断できているのか疑問がある。

また、複合材料のボードの場合、積層構造が経年で浮いてきて付帯音が出ることもある。

 

これは前のブログでも少し触れたが、ラックがスパイク式の場合、季節でフローリングが動くからなのか、スパイクを締め直さないといけないことがある。アンダンテラルゴとかセンシティブなラックだとそういう感じがある。

そういう意味ではガタの発生が生じにくい三点支持のラックは意味があるのだが、フロントを開放させるためにリア側のセンターに支持柱を配すデザインとなりがちで、結線に難のあるものが多い。

また、多くのラックは組み立て式なので緩んでくる。緩むことで音がまとまりエージング的な変化になることもあるでしょう。

 

以上の点から、コンポーネントは床に直置きした方が良い部分があるものの、素性の良い床を持つケースが少ないので、何らかのアイソレートは必要になるが、緩まず、ガタつかず、うまく床と縁を切る方法を考える必要がある。これが難しい。

 

我が家の機材はほぼ3点支持の機材なので、ボードと機材の間のガタは軽減できる。問題は床とボードの間をどうするか。