ようやくDante接続も音がつながったし、CDからリッピングしたものでCDPであるTAD-D1000と比較してみる。

Dante経由NOVAのほうが出力が高いのか、音量を調整する。

Dante経由の入力だと、色艶などはないのだが、悪くない。明瞭な業務用機的トーンが強め。定位はしっかりわかる。音は太め。

TAD-D1000は空気感が多めの今風のハイファイだ。ただ、音の太さと定位の安定感はDante接続のほうが上か。

定位の安定感はすごい。低域方向の揺らぎが少ない感じ。

ただ、エントリーレベルの人が手放しでパソコンオーディオのほうが良いということにはならないのは、ハイエンドCDPの強さで、それほど差があるわけではない。この辺りはある程度のグレードのプレーヤー所有者なら理解できるでしょう。

音色として明瞭度主体に振られているのが気になる。

 

まあ、TAD-D1000からだと、D1000のアナログ出力から、A/D⇒音場補正⇒D/Aでプリに入るが、

Dante接続だとデジタルでそのまま入ってから音場補正⇒D/A⇒プリだから、D1000はプレーヤー内のD/AとNOVAのA/D分のハンデはあるので、その分は差し引かないといけない。それでも差が少ないことは考えるべきだ。

 

かつてPC-AUDIOの実験をしたときに感じられた、USB接続のものにみられる、しばらく聞いていると頭が痛くなるような中高域の強めな響きが少ないように思える。

ただ、色艶がないのはしょうがないが、聞いていて気になる。明瞭度重視なのも、1Uサイズだから、ごつい電源とかごついシャーシではないので、そういうのは音に出るでしょうね。

トリノフのDACチップはESSのようだが、かつてアキュフェーズのセパレートプレーヤーを持っていた時、DACのチップが型式は知らないが同じESSだった。

トリノフとアキュフェーズの間の音作りの方針は正反対で、チップ一つで音を語るのは危険というのがよくわかる。

 

ただ、この方法だとDSD再生ができない。SACDが使えないという話ではなくDSDファイル再生もできない。NOVAはDSDを受けられないからだ。

DSDのままで音場補正とかできたら面白いが、DAWだってDXDに直して処理しているようなので、そんなものでもないかなと思ったりもするが、まあDSDは捨てるしかないでしょうね。

Danteは業務用規格なので使い勝手が民生からすると悪い感じは否めないが、ネットワークオーディオをやるのではなく、NOVAを有効活用するために使うという感じか。

この音ならパソコンオーディオも使ってよい感じはする。DAC単体の音が明瞭度主体なのでこれだけに絞るというのはどうかと。

 

AES出力があるので、これをD1000に戻せばよいのだが、これが困りもので、トリノフにDanteで入力し、AESで出力を指定した。トリノフアプリの画面で見ると入力も出力もレベルが出ている。D1000もサンプリング周波数の表示があるので受けている。でも音が出ない。

 

他にもD1000の同軸デジタル出力をトリノフへ入力したのだが、こちらは無応答。

いやはや参った。

 

Danteはいろいろ調べてどうにか音出しに成功したのに。

 

しかし、先日、NOVAが暴走してピンクノイズが出しっぱなしになって止まらずパワーアンプを落として切り抜けたから、NOVAをプリの前に入れるようになったが、これもプリのボリュームをそれなりに上げないと測定できないので、測定後、プリのボリュームを戻さないとまた面倒なことになる。

測定時のサンプリング周波数は48kHzでないと警告が出る。これも測定前に都度戻さないといけない。どうも手間ばかり増えてくる。