タイトルの通りだが、以前、同じことを行ったが、その時は結果が芳しくなく、元に戻した。

先日、スピーカー周りの各パネルを修正した結果、リスナー背面の定在波パネルを壁にピッタリとつける方向に落ち着いたが、その後、このパネルの表面に布をかけてみたところ、定位の実在感は改善されたので、これで様子を見ていたのだが、それならば、パネルのフィンを無効化するパネルの裏返しを再度行う意味もあるだろうと思ったわけだ。

早速、パネルを裏返したが、当然ながらフィンが無いだけであって、裏側も板なので、一定の反射がある。ディテールを強調するような響きがあり、不快なので、布をかけてみたところ、悪くない。

定位は甘いが、ナチュラルかもしれないし、音色自体は嫌いではない。

試聴ソフトはポピュラーだったが、これをクラシックに切り替えると、定位が不明瞭で、室内楽でコンバスを用いたものなどはコンバスの定位が行方不明、第一、第二ヴァイオリンの鳴らし分けなどもわかりにくい感じであり、論外となった。

 

けれども、音色としては嫌いではないので、何とかしたいと思い、またパネルの再調整を行うことにした。

まずは、センターパネルの開度を狭めてみる。ほんの数度である。音場全体が後ろに下がる。コンバスの定位も見えてきた。

さらに開度を狭めると音色として豊かさがスポイルされるので、これ以上は開度を狭めることはやめ、この開度を維持したまま、壁に向かい少しずつパネルを下げた。

各楽器の定位が幅、奥行き方向でバランスが取れたところで止めた。壁から4㎝程だろう。

次はどうするか。定位の位置としては悪くはないが、コンバスの量感が不足しているし、残響分が少なめだ。

普段はサイドパネルの調整をするが、低域方向の量感が気になったので、バッソの位置を前後に振ってみる。2㎜ずつ動かす。既設の位置より6㎜リスナー側に下げたところでコンバスの量感と収音場所に起因する残響分とのバランスが取れたと思う。

いくつかソフトを変えて聞いてみると、エネルギーバランスとしては問題がないものの、各定位の前後感については変動が大きい感じだ。

サイドパネルをいろいろ前後させて、観察する。既設より1㎝スピーカー側へ寄せたあたりでバランスが取れた。

結論として、リスナー背面のパネルを動かしたことで、対向するスピーカー背面の壁との間の響きの均衡が崩れ、各パネルも動かすことになったように思えた。