BOSEのSoundLink Mini II を買った。

特に理由はなく、以前から一度試してみようと思っていたところ、セールがあったので買ってみたということだ。

 

ACアダプタをつけて、日本語選択をして、ペアリングして終了。

音の話ですか?

BOSEだから音の話をしてもしょうがない。

だって、BOSEだから。

何を聞いてもBOSEの音がする。

スピーカーサウンドなどと言われてオーオタからコケにされている。

中低域に厚みを持たせて、上の方は軽くスローオフさせる。解像力を抑えて、どんな入力でも同じトーンにする。

パソコン付属のスピーカーより解像感が低い感じだが、音そのものは余裕がある感じ。さすがにヴォーカルは中低域に埋もれないようにしている。それくらいだ。

北米系のマス用途のスピーカーは皆こんなバランス。日本人が考えるよりも中低域に厚みがないと彼らは満足しない。文化の違い。

前面に高さ1から2㎝の小さなウッドブロックを挟み前面を持ち上げて傾斜させると、高域が少し飛んできて抜けが良くなる。これくらいのバランスのほうが聞きやすいか?

前面が傾斜すれば何でもよいわけだ。この手のスピーカーだしわざわざ何か買ってあてがわなくてもよい。

スマホのACアダプタが余っていたので、用いてみたが、これで充分。

エージングなのか、翌日になると中低域方向がさらに良く出る感じで、机に振動がよく伝わるようになった。

響くのはよいが、夜間とか下手に鳴らせない感じもある。

以前、homepodを購入したが、これも低域が響きましたね。北米好みのトーン。

しかし、この手のスピーカーは意外といろいろな問題を引き起こしているように思える。

 

・ステレオの崩壊

このBOSEのスピーカーは一応ステレオ構成だが、homepodは1台でモノラル、2台でステレオだった。homepodはスピーカーの距離を離してセットできるので、ステレオ感が出ないわけではなかったが、このSoundLink Miniはステレオといってもワンボックス構成なので、ステレオ感といっても限度がある。しかし、昨今のスマートスピーカーとかポータブルスピーカーは皆こんな感じで、二台のスピーカーを離して聞くというステレオの基本が崩壊してしまった。二台利用でステレオになる機種でも、一台で使用する人も多い。

こういう本質的なところが変容してしまっては、ピュアオーディオ等流行らなくなるわけだ。

 

・ゼネラルオーディオの主導権の移転

専業オーディオメーカーがだめになった理由はいろいろ挙げられており、それはそれで正しいと思われるが、旧来型のゼネラルオーディオがアップルに代表されるIT企業に根こそぎ持っていかれたように思える。

スマホと、イヤホン、スマートスピーカー、この手のBluetoothスピーカーが旧来型のゼネラルオーディオである、ラジカセやミニコンポといった専業オーディオメーカーでは台数の出るカテゴリを食い潰してしまった。

スマホは作れなくともヘッドフォンやイヤホンならばと、オーディオメーカーがこの手のカテゴリに逃げ込んだと思ったら、EarPodsが出てきた。

スマートスピーカーにしてもBluetoothスピーカーにしても既存のオーディオメーカーでは分が悪いように見える。

非ITメーカーとしてこの手の流れについていけるのは、Sonosなどのスマートスピーカー専門メーカーを除くとSONYとBOSE、JBLくらいに見える。

 

旧来型のピュアオーディオユーザーとしては複雑な気持ちもあるが、そんなことを思った次第。