JD-63

 

先日、チェスキーのオムニバス盤のSACDがEVOSOUNDから出た話をした。

その中にケニー・ランキンの曲があったので、たしか、彼のCDは持っていた記憶があり、探してみたら出てきた。

あまり男性ヴォーカルは聞かないが、これはよく聞いた。

女性ヴォーカルに比較して男性ヴォーカルは意外と再生が難しい感じで、高いほうが出ればよいわけじゃないからというのがありそうだ。

中域、中低域の品位を高めるなどというのは案外難しい。

録音はまあ、すぐにわかるチェスキートーンであるが、10曲目のDoraliceをよくチェックに用いていたことを思い出す。

背後のベースの形を出しながら、センターのヴォーカルの存在感を出すようにするのが手間だった。

この辺りの調整はセンターパネルの背面からの距離と開度で見ていく必要があるが、結構手間である。

チェスキーの場合、定位に隈取などを作らないナチュラル志向なので、うっかりすると定位が大きくなったりボケてしまう。

ナチュラルさを維持するとそのような傾向になるが、この辺りをどのあたりのバランスで持っていくかはいろいろ考え方があると思う。

ナチュラルに録られていると、ポン置きでは一発で鳴ってくれないこともある。

音質面はともかく市販ソフトはいろいろ考えて作られている。