EVSA2139S
SACDのリマスター盤をよく出してくる香港のEVOSOUNDが今度はチェスキーのソフトを手掛けてきた。
ヴォーカルのオムニバス盤ですね。
オーオタなら知っている歌手が入っているでしょう。
チェスキーなので、いかにもハイエンドオーディオという感じの空気感たっぷりの録音で、隈取などのない自然な録音だ。
機材を積み重ねて部屋がいっぱいになっている環境ではきちんと鳴らせないだろうが、普通にスピーカーをセットしている人で、気を使っている人なら問題なく鳴らせるでしょう。
低い方も結構響くので、ここでボンつく人がいるかもしれない。
EVOSOUNDのリマスターなので、オリジナルに対して違和感を感じることもなくチェスキーレーベルにこれから触れようとする人にとっては良いソフトではないでしょうか。
コテコテのアナログ時代のリマスターよりは、もっと時代が下ったものや今の新録のほうがSACDの威力は出てくるのだが、困ったことに今の新録を聞く人が少ない。これではSACDが誤解されるのは当然。
まあ、今風のフォーカスよりも空気感の録音はスピーカーや部屋までケアしないと威力を発揮しないという面はある。
クラシックを聴く人が少ないのは知っていたが、結局70年代とかその辺りばっかりで、今のクラシックを聴く人やメジャーレーベルの外を飛び出していろいろマイナーレーベルの面白いものを漁る人がこれほど少ないとは思わなかった。
オーディオがつまらなくなったという人が多いが、歳を取って視野が狭くなった人が相当に多い印象を受ける。
ハードは金額もあっていろいろ冒険できないのは仕方がない部分もあるが、ソフトはいろいろ新しいものもチャレンジしてもよいと思うのだが。若い人もそんな感じで、そういうところも振り返って考える必要があると思う。