クリーン電源は一時期はまっていて、いろいろ試した。そのあたりの変遷について記す。


何度も繰り返すが、当時の部屋はルームチューニングもしていない、一般的な石膏ボード仕上げ、絨毯敷の中高域だけ極度にデッドになる部屋だから、クラシックなど聞けたものではなく、いろいろ試行錯誤しているときに、OCB-1を導入したところ、細部の見通しが良くなり、響きも出てきたことに驚き、電源に興味を持つようになった。今考えれば甘々の音だったのだろうが、それよりも雑味が取れたことに感動したものだった。


現在オヤイデは200Vから100Vに変換するトランスしかないようだが、昔は入出力100Vのトランスがあった。


このトランスを用いたところ、OCB-1の効果をさらに増強した感じになった。


しばらくそれで楽しんでいたのだが、今は亡きCSEのアイソレーターが登場したので、さっそく導入。アクティブ電源なのでトランスよりもはるかにクリーンで驚いた。


デジアナ分離をしたいが、大容量のアイソレーターは買えないので、電研精器のトランスなどを併用したものだった。


さらにアキュフェーズがクリーン電源をデビューさせ、PS-500を導入。やっぱりトランスよりアイソレーターのほうが響きが透明で、量的に増えるのでトランスをやめることにした。


しばらくそれで楽しんでいたが、光城精工の前進ともいえるDENKENのアイソレーターを導入し、これは結構よいものだった。


光城精工のアイソレーターも数機種導入したがDENKENに比べるとブライトな印象が強い感じだ。


少し飽きが来たのとアンプ類がアキュフェーズになったのでPS-1220を導入し、電源関係を整理することにした。


この頃、引越しをするのだが、前は集合住宅だったが、それが戸建てになった。


電源環境は激変し、昔はクリーン電源やトランスがないと聞くに堪えなかったが、無しでもそれなりにバランスが取れるようになった。


この手のアクセサリーはユーザーの環境依存度が高いことを理解することになる。


現在のシステムではクリーン電源やトランスは用いていない。用いることがなくともバランスが取れるようになったからだ。


電源で補っていた部分がその後のスピーカーの変更や室内音響の調整の進展で改善したということになる。


タップは必要なので、アクロリンクの電源ケーブルとオーディオリプラスのタップ、タップのベースとしてSymposiumのベースを用いている。


タップもケーブルと同じく、床から浮かした方がいい。振動の話でしょうが、床の響きが乗るように思える。


なお、リプラスのタップはスパイクを外してタップの底面とボードが直接接するようにしている。


スピーカーベースでもスパイクを外しているが、これはSymposiumの使い方に沿ったものだ。


タップは自作も試みたが、完成品はコスパはともかく相応の価格帯のものはそれなりに気を使って音を汚さないように作られていると思う。


電設資材系のケーブルは、変に明るくさわさわした感じがあるように思う。伸びやかさと解像度がトレードオフになっているようにも思う。


電源ケーブルのプラグはNCTBOOSTERで支持をしている。たかがこんなものと思うが、定位感が明瞭になる。インレットの先は機材のボンネットなので、機材本体の振動に影響するのでしょう。


意外に効き目があったのは、コンセントプレート。ただ、4口のものは種類が限られ、いろいろ探したが椿オーディオのものを導入した。導入順位としては最後のほうでよい気もするが、低域方向のアタック感が確かなものになった。