訃報は突然にやってくる。予想もしていないし備えてもいない。例えば病気になって床に臥せる人がいても、回復するとしか思えないし、死の匂いがわかるほど感覚も鋭くない。思えないようなところから突然訃報が届く。涙が自然と流れてくる。いまだに流れを止める方法を知らない。自分よりもっと悲しむ人を思って、そちらにも泣く。何に対して泣いているかもわからなくなる。何年も逢っていなかったのに、悲しくて、寂しい。もっと逢っておけばよかったと思わなくなったのは、大人になったからなのだろうか。