蜜月アピール
「そこだ、攻めろ! いけー!」
福田首相が内閣改造の断行時期で悩みあえいでいる30日夜、小池氏はボクシングのダブル世界戦のリングサイドに陣取り、声を枯らした。小池氏の隣には、「上げ潮派」のボスで町村派幹部の中川秀直元幹事長が座り、改めて2人の蜜月ぶりをみせつけた。
小池氏は、防衛を果たした世界フライ級王者の坂田健史と親交があるため、中川氏を誘って、会場に駆けつけた。中川氏は今や小池氏の後見人ともいえる存在で、2人は小泉純一郎元首相とともに「京都議定書目標達成議連」を設立するなど政局を意識した動きを活発化させている。
30日のボクシング会場でも、中川氏が「(ボクシング議連を)秋ぐらいにやりたい」と述べれば、小池氏も「青少年と五輪選手育成のため、立ち上げたい」と応じていた。
会場の熱気とは別に永田町は今、福田首相の改造時期に熱視線が注がれている。具体的な人事情報も飛び交い始め、「首相とソリが合わない町村信孝官房長官は更迭」「舛添要一厚労相は留任」といった憶測もでている。
そして、「小池氏や野田聖子元郵政相、小渕優子衆院議員ら女性をサプライズ登用する」との観測も浮上する。次期総選挙をにらみ、公明党から「支持率アップにつながるかどうかがポイント」(山口那津男政調会長代理)と露骨な注文を突きつけられた首相。その方策のひとつとして女性閣僚の多数登用と「小池官房長官」説がある。
小池氏は昨夏、守屋武昌前防衛次官と対立し、防衛相の辞任を表明したが、その後の防衛疑惑の展開で名を上げ、いつのまにか麻生太郎前幹事長に次ぐ「ポスト福田」の有力候補として囁かれるようになった。
自民党関係者は「福田首相はパフォーマンスを好まない。でも、小池氏の勝負勘と、辞任直後に暴露本を出して話題をさらう発信力を内閣のスポークスマンとして発揮できれば、支持率は上がるだろう。町村派所属で、自民党幹事長か官房長官を自派で取りたいとされる森喜朗元首相の希望も満たせる」と語る。
守屋問題で当時の塩崎恭久官房長官と対立したことから、官房長官に必要な「根回し」の能力を疑問視する向きもあるが、この関係者は「それは町村氏でも同じことだ」と話す。
官房長官に就任すれば、「ポスト福田」の声が高まることは必至だが、小池氏の本音は「改造に消極的」と見る向きもある。
25日、地元の東京都豊島区で打ち水をした際、自らの入閣を問われ、「1人の閣僚が長く務める方が国益に資すると思う。打ち水で改造への期待は冷めちゃったんじゃないかな」と微妙な言い回しをした。
小池氏の思惑について、政治ジャーナリストの角谷浩一氏は「ドロ船の福田内閣に乗って、一緒に沈むことは避けたいはずだ。改造できなかったり、失敗すれば、福田降ろしが起こり、退陣となりかねない。退陣後の総裁選で、総選挙の顔として小池待望論が起こることは十分にある。その場合、福田首相と一蓮托生より無役でいたほうがいい」と分析する。
自民党中堅も「麻生氏と小池氏の総裁選になれば盛り上がる。勝ったほうが選挙をすれば、福田首相より勝ちやすい」と断言する。
実際、小池氏は次を見据えた動きを活発化させている。中川氏らと立ち上げた「もくたつ議連」のほか、猪口邦子元少子化担当相、佐藤ゆかり衆院議員との政策ユニット「TPL」を結成。3人で共著「東京WOMEN大作戦」を出版した。さらに、政策本の執筆など仕掛けに余念がない。
一方で、自民党ベテラン議員には、日の当たる道を歩き続ける小池氏を快く思わない面々も多い。さらに、今回の改造で小池氏が入閣せず、古賀誠選対委員長をバックとする野田聖子氏が入閣すれば、「女性初の総理」をめぐる女の戦いが勃発する可能性もある。それでも、小池氏周辺は「一兵卒でも、政策提言や選挙の応援などできることは多い」と話している。
打ち水の際、小池氏が着た浴衣には「鉄線花(クレマチス)」があしらわれていた。花言葉は「美しい心」のほか、「旅人の喜び」と「たくらみ」がある。政党を旅人のように渡り歩き、それぞれの政権で中心に居続けた小池氏は、激動の政局をどう立ち回るのか。
ZAKZAK 2008/07/31
この人たちって、何したいのかわかりませんね。