税方式か社会保険方式か2 | 特定社労士 古田丈人のブログ@港区西新橋

 税法とリンクした年金制度としては、平成24年をもって廃止となる税制適格年金(国税庁所轄)がある。


 これが、いわゆる真に労働者の年金として受給に結びついているかといえば、そうではない。


 自己都合退職者には支給しないとする企業が35.5%。


 また、自己都合退職者に対しては、勤続20年以上で支給する企業が36.8%(注1)。


 すなわち、自己都合で退職し、なおかつ勤続20年未満では支給されない方が多い年金といえる。


 そういう意味で、社会保障というのは、できるだけ税法と切り離して考えた方が歴史的には望ましい。



 さて、税方式による公的年金であるが、世界的にはあるにはある。


 カナダ・オーストラリア・ニュージーランドなど英国の旧植民地諸国と、デンマーク・スウェーデンなど北欧諸国にみられる・・・いずれも最低保障の税方式年金に加え、被用者に対しては従前保障の社会保険方式年金が上乗せされている(ニュージーランドを除く)。(注2)



 いずれにせよ、新しい年金の財源は必要であり、それを消費税とするのは、個人的には異論のないところである。


 が、新規発生滞納額(平成17年度)9,298億円のうち、


 消費税は4,222億円とダントツ1位であり、注意を要する(注3)。

 


 


(注1)財務省財務総合政策研究所研究部発行、確定拠出型年金導入に伴う退職金・年金制度の改革案、P.17、2002年3月


(注2)わが国年金制度の論点と国際比較、P.5、平成17年、一橋大学 西村淳氏


(注3)税目別の租税滞納状況、平成17年度租税滞納状況について、


国税庁HP
nta

http://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2006/0607/02.htm