愛は金で買えるズラ!!!! 演出 大谷太郎
風太郎の最も大事な母親を 悪し様に罵り幼い風太郎に深い恥辱を与えた三國緑、
三国造船の箱入り娘の彼女が運転する車に 風太郎は当る。
それは風太郎が、確かな目的へと踏み出す一歩だった。
その事故と幼い頃の記憶をもって風太郎は緑に近づくことを得、船上パーティーに招かれる。
そこで 緑の妹茜のコンプレックスを読み取り懐柔した。
その茜に招かれ 三国の家に入ることになる風太郎。
何故か風太郎は、金持ちたちの心、彼を見る目を正確に知る。
その一方で、伊豆屋の人々に戸惑う。
風太郎は姉である緑も親である譲二にも うかがうことの出来ない茜の傷を熟知していた。
知ることは支配する事であり、
そして それは愛とも呼べる。
風太郎は、茜を欺いてるつもりだろう。
しかし風太郎が茜の傍らに立ち、彼女に告げる言葉は、
茜が心底求め、他の誰からも受け取ることの出来なかった暖かい共感だった。
風太郎は別のことを思考しながら それと知らず心の一部を持って茜を撫でていたのだろう。