Mr XXX, Sentence 8 months.(刑期8ヶ月を命ずる)
満面の笑顔で駆け寄ってくる弁護士、「良かったな、実質6ヶ月だよ」(他国の事情は知らないが、この国では、判決の刑期から、日曜日やら祝日分をカットするらしい、実際は5ヶ月半だったけど)
冗談じゃない、散々弁護士代とりやがって、結果がこれかよ。ちなみに、この国は弁護士の数が多すぎて
失業する弁護士もいるほど。弁護士選択にしくじった???? It is no use crying over spilt milk.
さてさて、これからどうなることやら
判決が出たら、地下の留置場へ移動です。裁判所なので、ネクタイをして行ったのですが、ネクタイとベルトは自殺防止のため、地下で外されます。
警官A「お前なんでネクタイしてんだ?首でも吊るのか?何とか言え!」
私「今外しますから」
警官A「お前何人だ?」
警官B「日本人だよ」
警官A「日本人?じゃあ、ネクタイとベルトを外してください」
おいおい、態度急変だな、それって人種差別じゃないのか?まあ、こっちはそのほうが良いけど。
ところが、この日本人で大学出というのが、この後、出所まで非常に役立つのだから、驚きです。
よく見ると、20平米ほどの部屋が何室もあり、どの部屋も、東南アジア系の人で定員オーバー状態。しばらくして、誰も入っていない部屋に入れられる。お、ここでも特別待遇??とはいかず、時間が経つにつれ、一人、二人、時には10人くらいまとめて入ってくる。バングラディッシュ人、中国人、インド人、星の国人などなど。皆、部屋に入ると誰彼かまわず、「お前の刑期は?俺、4ヶ月」「お前は?」狭い部屋の中で、この会話が繰り返される。これは、どうやら挨拶代わりのようで、この先、どこへ収容されても、まずはこのやりとりから始まるのであります。
気がつけば、この部屋も満室状態。いったいいつまで待たされ、どこへ連れていかれるのやら。
解説
所内では個人名やニックネームで呼ばれるのは稀で、通常は、国名です。
インド人はインディア、中国人はチョンコンレン、バングラディッシュ人はバングラ、タイ人はコンタイなどです。私の場合は稀なケースでニックネームのTAKI(タキ)と呼ばれてました。詳細は後述。
自分の判決は朝一だったので、待たされること約4時間、ようやく移動。行き先は告げられなかったけど、どうやら拘置所(名称は失念してしまいました)へ行くことに。ところが、このバス移動が大変。
旧式の定員40人ほどのバス。中には木製の長いすだけで当然全員座れるわけなく、およそ100人ほどが詰め込まれた。自分は運よく座れたが、7割方立っている。全員手錠をしているめ、バスが揺れるたびに人の波が右往左往...もちろん護送バスだから窓もなければエアコンもない。立っているのは中国人の団体さん、倒れまいと必死に絶えている、が、常夏のこの国で、蒸し暑いバスの中である。
目の前の中国人の汗が雨のように降ってくる。うへ!
一人、足にギブスしているやつがいた。警察から逃げようと2階の窓から飛び降りて骨折し、あえなく御用となってしまったそうだ。そういうのって映画の中だけの話じゃないの?
拘置所までは、各自所持品を持って行ける。不法滞在で捕まったチョンコンレン、インディア、バングラは皆団体で、スーツケースやらボストンバッグやら、やたら荷物が大きい。星の国やマレーシアの連中は身軽で、財布と携帯電話くらいしかもっていない。やつらはバスが動き出すと、後ろ手に手錠をかけられていたのに、うまいこと足を抜いていつの間にやら両手が前にきている。すると各々電話をかけ始める。
「Honey I love you 」「Mom Im sorry, come to see me. please.」などなど。自分も持ってくれば良かったな~と、ここで後悔。
およそ30分ほどで拘置所へ到着。いよいよだ、とうとう来てしまった。このあと、1週間ほどここに拘置されることになるのだが、5ヶ月半の刑期の中で、心身ともに一番つらい時期を過ごすことになるとは知る由もなかったのであった。