貴女の緑内障を解剖す
緑内障の原因のキーワードは滞りです。
では、何がとどこっているのか? まず、最初に浮かんでいるのは水ではないでしょうか? 風船も水をパンパンに入れるとどんどん圧力が増していきますよね。次はイライラしたときに頭に熱を感じますよね。上昇する力が強すぎて下へ向かう力が発揮できないので圧力が増している状態です。その次は体液が減少し受養できずに火照り熱が上昇し上部に圧力が増す。 これのイメージでもとに、順に中医学的な言葉
で説明すると以下のようになります。
◆原因別分類
・脾胃虚弱タイプ
水分補給過多や過労や思慮過多、慢性疾患などにより、脾気(消化器系)を消耗し運化機能が失われることにより、水穀と水液の代謝障害を引き起こします。
水穀の精微が化生できなくなれば、気血の生成が低下し、気血不足を引き起こします。
また、脾の機能が低下すると、体内に水液が停滞し病理産物である湿が発生します。これを“内湿”といいます。内湿が停滞すると、そこに“熱”が発生し、経絡の流れが滞っていきます。
このように、気血不足、湿の発生による経絡の阻滞が起こると目(全身)を滋養できなくなり、食欲不振、下痢、水腫、倦怠疲労、無気力などの症状があらわれます。
(治療方法)益気健脾・・・脾の気を充実させ運化機能を整える治療です。喉が渇いた時以外水分補給しないことも重要です。
・肝気鬱結タイプ
肝の疏泄(気を巡らせる)作用は精神的な要素、ストレスが加わることにより失調します。気が鬱滞した状態を“気滞”といい、気滞が生じた部分には膨満感と疼痛がおこります。
湿と同様に、気滞がおこると“熱”が発生します。これを肝火といいます。
肝火は経絡の阻滞をおこし、上部に上炎して頭顔面部に症状を引き起こし、目の充血・腫脹・疼痛、頭痛、顔面紅潮、突発性難聴、耳鳴り、イライラ感、怒りっぽい、不眠などの症状があらわれます。
(治療方法) 疏肝理気解鬱・・・ 鬱滞した肝気の流れを改善する治療です
瀉肝清火・・・・・ 肝火を取り除いて、燃え上がる炎を鎮める治療です
・肝腎陰虚タイプ
肝血が腎を養うことによって精を生成し、腎精が肝を滋養して血を生成します。
SEX過多・ストレス・疲労の長期化・慢性病などによって、両者のバランスが失調すると、内熱が出現して、肝気の疏泄や腎の蔵精機能を減退させます。
肝血と腎精(精血)は同源であるため、肝腎は同時に陰虚が現れやすく、一方が衰えるともう一方が同じように衰える性質があります。
肝の陰液(血・水)が不足すると、目を滋養できなくなります。
腎陰が不足すると、肝の陽を制御できなくなり肝陽上亢を引き起こし、頭部や目の脹痛、目の充血、顔面紅潮、眩暈、耳鳴り、イライラ感、怒りっぽい、不眠、多夢、腰や膝のだるさなどの症状があらわれます。
(治療方法)滋養肝腎・・・肝腎の精血を滋養して内熱を冷ます治療です
◆まとめ
・喉が渇いた時以外原則水分補給禁止
・早寝
・上述の治療法で漢方薬を探す。
・大きな原因は目を巡る経絡の流れが滞り、視神経が栄養・滋潤されないことであると考え、次のツボを押す。
攅竹(さんちく):眉頭の内側の、目の上の骨縁の少しくぼんだところにあるツボです
晴明(せいめい):目頭の左右のくぼんだところ、鼻の付け根の横側にあるツボです
太陽(たいよう):こめかみの下の、少しくぼんだ部分にあるツボです
風池(ふうち):首の後ろの髪の生え際で、耳と首の骨の中間にある少しくぼんだ部分にあるツボです
ツボ押しのポイントは、両手の中指や薬指など力が入れにくい指で、指の腹を使うようにしてやさしく圧すこと。軽く皮膚が動く程度に圧しながら動かすのもオススメです。







