「自分のために怒る。相手のために叱る」
という言葉だ。
「怒る」とは、
相手が自分に悪影響を与えたり、
自分が指示したとおりに動いてくれなかった場合、
自分が腹を立てていることを相手にぶつける動作。
つまりは、怒っていることを相手にわからせるため。
「今の自分」をわかってほしいがためにする行為。
一方、「叱る」とは、
相手が自分を含めて誰かに悪影響を与えたりしたときに、
相手の悪所を軌道修正して正しい方へと導くために、
あえて声を荒げたり、語気を強めたりして相手に伝える動作。
なのだという。
部下の悪所を矯正する方法の中にも
「叱る」「怒る」という行為・段階があるが、
それは、方法の1つであり、段階を踏むからこそ
効果が出てくるもの。
決して、悪所矯正の1ステップ、
「怒る」だけになってはならないということなのだろう。
「怒る」ことも時には必要な手段方法だが、
「怒る」ことで得られる結果、
狙い・目的があってこそ有効な手段方法。
叱るときにも、怒るときにも、
語気を強めたり、声を荒げたりするが、
叱るときには、手段として選び、使っているだけ。
そんな違いもあるのかもしれない。
さらには、文献を読んでいて、
叱り方の心理学的アプローチ方法にも、
6つの基本ルールが存在していることを知った。
1.過去を引きずる:
「いつもいつもダメなんだから」
「毎回毎回同じことを言わせるな!」
2.叱る範囲をあれもこれもと広げる:
「何をやらせても中途半端」
「何も聞いていないじゃない!」
3.存在自体を否定する:
「ダメなヤツだ」
「おまえは○○か!」
心理学的には、
叱る範囲を広げることで、
叱りネタが何倍にも拡大し、怒りへと発展。
それが感情の爆発につながってしまうのだそう。
だからこそ、叱る時には、
4.いまのことだけを叱る
5.目の前のことだけを叱る
6.行動だけを叱る
が相応しいのだという。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
【新規開拓-叱られ手帳】
『手段方法にそれがあるだけ』
叱ることも、怒ることも、
出すのではなく、選び使う手段にすぎない。
管理者ならば、それを使え!