今日のテーマは食後困頓(食後眠くなる)です。
食後困頓とは、食後に体が怠く眠くなったり食事中に疲労困憊し体を支えられず食事を止め寝てしまうことを言います。
食後困頓の病位は脾にあり病因は脾虚(脾氣不足)と湿邪であるので、補益し正氣を補い湿邪を利湿通陽(利尿)により治療することが基礎となる。
以下に証型別に説明されて戴きます。
⑴脾氣虚型の食後困頓
飲食の不節制により脾胃虚弱となり運化が低下し食物が消化されていない為に脾氣が益々虚し上昇出来なくなって発生する。倦怠無力感、頭がボットする、多汗、顔面かま黄色で艶がない、食欲不振、食後に腹が張る、軟便等の症状があらわれる場合がある。
◆治療法
香砂六君子湯で健脾益氣と消食積を行う。
胃腸に優しい食事と咀嚼回数増を心がける。
⑵痰湿困頓型の食後困頓
湿邪が脾胃を阻害し脾氣が清気を上昇させ神を養えなくことにより発生する。食後疲れきって体を支えることが難しく肢体が重怠く口が粘る等の症状があらわれる場合がある。
◆治療法
香砂六君子湯+温胆湯で健脾燥湿と化痰を行う。
脂系、甘味、乳製品、高カロリー食材、生冷飲食を控え胃腸に優しい食事と咀嚼回数増を心がける。