まず、各月経周期の意味を知ろうです。
まず、月経周期は、月経期、卵胞期、排卵期、黄体期の4つに分けられます。
各期の役割について以下に説明させて戴きます。
①月経期は、役割を終えた粘膜層と経血をきれいに排出する期で約5日程度です。
②卵胞期は、子宮内膜再生と増殖する期で、約7日程度です。
③排出期は、卵胞が排出して黄体に変化する期で、約3日程度です。
④黄体期は、栄養素に富んだ分泌液(子宮ミルク)を蓄え、受精卵を着床、養育できる態勢を整える期で、約13日程度です。
基礎体温の変化からみると月経期から卵胞期を過ぎて排卵期までが、低温期で、黄体期が高温期と言えます。また、陰陽の関係からみると、卵胞期は、陰の増殖期で、黄体期は、陽の増殖期と言えます。
これらをふまえて、ホルモン分泌液の変化について以下に説明させて戴きます。
月経期になると脳の視床下部は、脳下垂体に卵胞刺激ホルモンを分泌させます。この作用により、卵胞内では、数個の原始卵胞が発育し始め月経が終わる頃には、1個の卵胞のみが成長して
卵胞ホルモンエストロゲンを分泌し始めます。
卵胞ホルモンは、血液により卵巣から子宮に運ばれ月経で剥がれ落ちた子宮内膜を再生増殖を促進します。
卵胞が完全に成熟すると分泌される卵胞ホルモンエストロゲンが急激に増加します。
脳下垂体は、血流により察知し脳下垂体より大量の黄体ホルモンプロゲステロン分泌させます。
この作用により、卵胞は、黄体に変わります。
黄体ホルモンプロゲステロンは、子宮内にある分泌腺を活発にし栄養素に富んだ分泌液子宮ミルクを蓄え、受精卵の着床、養育に備える態勢をとらせます。
視床下部は、日内リズムや感情変化に合わせ自律神経を介し内臓機能を調整しますので、不規則な生活や感情の急激な変化の影響を受けホルモン分泌に悪い影響があるのです。
中国医学では、各期の目的に合わせ漢方薬の種類を変えていきます。
①月経期は、冠元顆粒等活血薬と婦宝当帰こう等補血薬を服用します。
②卵胞期から排卵期迄は、活血薬と補血薬に加え、こ菊地黄丸等の補陰薬を服用します。
③黄体期には、補陰薬を辞め、活血薬と補血薬を中心に服用し、高温期と低温期の差が少ない人には、海馬補腎丸等の補陽薬を服用して調整していきます。
ストレスや感情変化の激しい人は、逍遥散系の薬を各期とも服用し、感情の影響を緩和していきます。
注意事項ですが、冠元顆粒は、妊娠中は、服用しないようにして戴きたいです。
次に低温期と高温期を知ろうです。
月経開始日から次の月経開始日前日迄を1周期とすると周期前半に比べ後半は0.3~0.5℃程高い基礎体温になるのが正常です。
周期前半の低温期は、卵巣内で卵胞が発育し、
子宮では内膜がはがれ落ち再生する時期にあたります。
後半の高温期は、卵巣内で排卵後の卵胞が黄体になり、子宮では、内分泌液が蓄えられる時期にあたります。また、基礎体温が高くなるのは、黄体から分泌される黄体ホルモンに
より子宮内膜にある分泌腺の働きが活発になり、これを助ける血液の供給が促進され体内のエネルギー代謝が活発になるからです。
妊娠、出産を待ち望む女性にとってハッキリかつ急激に高温期が現れることが必要です。
受精卵を確実に着床させ、胎盤形成迄の養育を維持し流産を防ぐためです。低温期から0.3℃程度差がある高温期へは、1~2日で急激に移行し10日以上安定的に維持されるのが理想で、脳の視床下部→脳下垂体→卵巣とホルモン分泌がなされ、卵胞成熟→排卵→
黄体形成という過程が順調に進んでいることを示しています。
正常な月経周期の仕組みを以下に説明します。
視床下部で、GnRHというホルモン分泌指令がで、FSHという卵胞刺激ホルモンが分泌されます。
次に脳下垂体で、LHという黄体化ホルモンを分泌し卵巣に作用し卵胞の発育、排卵、ホルモン分泌を即します。
次に、卵巣で、エストロゲンという
卵胞ホルモンとプロゲステロンという
黄体ホルモンが分泌され、子宮内膜が厚くなり、ホルモン分泌が低下するとはがれ、月経として流出します。また、卵巣のホルモン分泌は、中枢へフィードバックします。
各期で漢方薬等や睡眠等生活習慣を変えるなどして正常な基礎体温を目指して戴きたいです。
トイレで月経血を出し切るも含め後世に残す為に家族等に伝えて欲しいなあ。
今日のテーマは、 月経血を出し切り生理期間を4日にしよう です。
月経血を垂れ流し状態で過ごしているので、生理期間が7日間と長くなりますので、トイレで出し切り4日間を目指しましょう。生理期間が半減かつ軽くなると人生を満喫出来ますよね。
では、月経血をトイレで出し切る方法について、説明されて戴きますね。
①ステップ1
月経血を出しやすい姿勢を取る。具体的には膣の向きにより、前かがみ、あるいは後ろそらし の体勢で洋式便器に座ります。
尚、和式便器では、いつもの用を足す格好で出すことが可能です。和式便器は、便器をまたいでしゃがむので、膣の角度が便器に対して直角となり骨盤周りの筋肉を使い腹圧もかけやすく膣口も開くので出しやすいのです。
②ステップ2
月経血を出す意識をする。具体的には、つま先を内側にして便器に座り、下腹部を意識してみましょう。
③ステップ3
下腹部が徐々にへこむように、力を抜いてゆっくり息を吐きます。
最初は、少量ですが、徐々に月経血を出し切れるようになります。
注意事項としては、息を止めたり力んだりして無理矢理出そうとしないことです。
④ステップ4
①②③を習慣化すると子宮内に月経血がたまる感覚が把握出来るようになります。