不眠症のタイプ別対策

今日のテーマは、不眠症です。

１、不眠症は、４つタイプ別に対策を考えます。

①痰熱型
②肝火上炎型
③心腎不交型
④心脾両虚型

２、各型毎の特徴と対策
⑴痰熱型

①メカニズム

脂系や甘味や高カロリー食材の過食、暴飲暴食で胃腸が弱り飲食物が停滞して痰熱が生じ熱が頭にこもり不眠となる。

②症状の特徴

眠りが浅い、多夢、よく目が覚める、めまい、胸がつかえる、ゲップがよくでる。

③漢方薬
ウンタントウなど

④食治

精神安定として、麦、あわ、百合根、蓮の実など

痰熱除去として、大根、冬瓜の種、クワイ、昆布、海苔、クラゲなど

⑵肝火上炎型

①メカニズム
精神的なストレスや激怒などの感情の乱れが肝の働きを低下させ熱が上昇し不眠となる。

②症状の特徴

寝付けない、頭痛、めまい、耳鳴り、イライラ、怒りっぽい、目が赤い、脇が痛い、口が苦い。

③漢方薬

逍遥散、抑肝散など

④食治

精神安定として、麦、あわ、百合根、蓮の実など

肝の働きを高めるために、セロリ、トマト、緑茶、菊花、桑の葉、ライチの種、決明子など

⑶心腎不交型

①メカニズム

腎の冷やす働きが低下、つまり体液が少なくなり熱を冷ますことが出来ず熱が上昇して不眠となる。

②症状の特徴

イライラ、目が覚めやすい、火照る、寝汗をかく、めまい、耳鳴り、口が乾く、足腰がだるい、健忘

③漢方薬

テンノウホシンタンなど

④食治

精神安定として、麦、あわ、百合根、蓮の実など

体液を補うために、梨、葡萄、白菜、白キクラゲ、キクラゲ、黒豆、百合根、桑の実、枸杞の実、イカなど

⑷心脾両虚型

①メカニズム

くよくよ考え過ぎ、心労や働き過ぎで胃腸の働きが低下して血液を作ることが出来ず心に栄養がまわらずに不眠となる。

②症状の特徴

寝付けない、多夢、目が覚めやすい、動悸、汗をかきやすい、顔色が悪い、便がゆるい、疲れやすい、食欲不振、精神疲労。

③漢方薬

帰脾湯など

④食治

精神安定として、麦、あわ、百合根、蓮の実など

胃腸の働きを高め増血のために、ほうれん草、ニンジン、キクラゲ、ナツメ、蓮の実、ナマコなど

⑸追加対策

寝具を変えたり枕元にタマネギの輪切りを置いたり、枕の中に菊の花を入れるなどして精神安定をはかる。