三上延『ビブリア古書堂の事件手帖~扉子たちと継がれる道~』です。シリーズ最新刊で、扉子の時代になってからは4冊目?くらい。今回は、智恵子、栞子、扉子それぞれの17歳の時点でのお話が、現代につながるというような・・・。

 実際に、鎌倉文庫というのが存在していたのだそうで、鎌倉の文士たちが経営していた貸本屋だったとか。夏目家から提供されていた、貴重な初版本なんかもあって、今は行方が分からない、というのも史実だそうです。

 小説はもちろんフィクション、でもこんな風に史実と絡むともっと面白いです。出てくるご本も実在するものだし、名作と言われるものも多々あって、主人公たちが語るその解釈も楽しい。

 毎回表紙のアニメっぽさに、おばさんはたじろいでしまうのですが、内容は「文学少女?」だった遠い昔を思い起こさせてくれるご本。シリーズはまだまだ続くはず、ずっと追いかけたいわ・・・って、電車で読みにくいから、表紙を何とかして欲しいけれどね。