小長谷正明『医学探偵の歴史事件簿』。歴史上の人物の病気や、医学の革新者の逸話など、今までもどこかで書かれてきたことを、なぞった様なご本。 

 目新しいことといえば、著者の身内が昭和天皇の側近で、その最晩年の様子をけして口外しなかった・・・「宮内官は語らず」といった話ぐらいかな。まぁこれも、捻くれた見方をすれば、身内自慢だし。

 ヤマトタケルの病歴や死因を推理はてなマークしているのは冗談かと思ったら、大真面目のご様子。実在性についてはさておいて、との断りはあるけれど・・・。

 医者だから科学的だとか、合理的思考の主だとは、限らないのよね。岩波新書の学術的な雰囲気が、裏切られた感じ。期待して読んだので、かなりがっかりだったわo(TωT )