済州島4・3事件を描いた映画「チスル」。アメリカ村には久しく足を踏み入れていなかったけれど、この類の映画を上映する映画館があるとは、ちょっと意外。でも、中はおじさんおばさんがいっぱいで、安心しちゃったわ。1日だから千円の日・・・のつもりが、消費税アップで1100円なのね汗

 で、映画です。3万人が虐殺されたという、ずっとタブーとされてきたこの事件が、映画になっただけでもすごいこと。日本の植民地支配とその後の米ソ冷戦と、さらには国内での差別、諸々の不条理が島民に襲いかかる・・・圧倒されます。

 残虐なのに、映像が美しいのも、かえって悲劇性が増している。終盤になってやっと、「モノクロ」映像だったことに気付きました。脳が勝手に、カラー映像に転換していたようです。

 外に出ると、桜満開の春うらら。暫らくは映画の世界、というよりはタイムスリップしていた65年前の実在世界とのギャップに、フラフラしながら御堂筋を歩いて、帰って参りました。


                  劇場入り口のポスター