清水義範のオフザケ短編集『ザ・勝負』、奇想天外な二つのものを、どっちが偉いとか、強いとか、議論を楽しむための議論をする、というお話。

 例えばゾロアスター教とジャイナ教、シンデレラと白雪姫、ダ・ビンチとミケランジェロといった具合で対決。勝負に全く意味は無いけれど、屁理屈も面白いし、勝負の前提としてそれぞれを説明してくれるので、中々興味深かったです。

 秦の始皇帝とアレキサンダー大王はどっちが偉いか・・・ま、どっちもつかの間の大帝国ってことで、引き分けかな。ちなみに、アレクサンダーのことをペルシャではイスカンダルと呼ぶそうです。あの、宇宙船艦ヤマトが目指した星。大王もイスカンダルを目指していたのかも。見果てぬ夢の世界大帝国。

 私としてはこの勝負、若くして異国に没したヒーローに肩入れしたい気がしますが・・・まぁ、どっちでも意味は無い・・。