図書館の一般書の書架に並んでいた、井上ひさしの『イソップ株式会社』、表紙には尖がり帽子の魔女が箒に乗って飛んでいるし、黄色いリボンの黒猫の挿絵も可愛いし、児童書っぽい・・でも一般書架だし・・(?_?)井上ひさしだからパロディなのかも・・と思って借りたのですが・・。

 母を亡くしたしっかり者の少女と、いたずらっ子の弟が、田舎の祖母の家で暮らすひと夏の物語。童話作家の父から毎日一つずつ「お話」が郵便で届くのですが・・・。

 田舎の生活や、父親の再婚話など、気を使ったり、考えたり、体を使って働いたりしながら、まわりの人々とのつながりを学んでいく姉弟、成長物語です。挿入されている「お話」が37話、ばかばかしかったり、教訓がこじ付けだったり、ほろりとしたり(´_`。)の盛り沢山。

 好奇心旺盛でやんちゃな弟君が可愛い。私がちゃんとしなくっちゃ、と頑張る姉が健気。こんな子ども、今時いないわよあせるって思う前に、子どもの力を信じていいんじゃないのか、という気持ちになりました。正真正銘の児童書です。何で一般書の書架にあったんだろはてなマークま、そのお蔭で出合えたのだけれどね(^∇^)