宮本から君へ(定本)1~2


「生き死ににかかわるような悩みなんざそうそうねえよ」

先日のSUGAR、RINを読んで益々読みたくなっていたサラリーマン漫画。
これがまた凄い。人間がちゃんと息をして、ドラマを作っている。
これだけ鮮烈なエネルギーを持った作品は滅多にない。
新井秀樹先生はどこまでも人間を描いている。

言いたい事も言えないこんな世の中で、言いたい事を貫き通す宮元の姿は
痛快極まりない。文字通り、時に痛々しい程の若さ、愚かしい暴勇が
社会という枠組みの中で翻弄される様は、好悪は別として
読む人間に自らの経験を想起させ、感情のアンサンブルを励起させる。

それ故に、この作品は読む人によっては苦々しい物かもしれない。
雨上がりの晴れた空の下で激しく唸りを上げる濁流のような漫画。



王様の仕立て屋 22
 

「人間一日時間が経ったら一日分進歩していないと意味がありません」

「人間の掌の何と小さな事か
 どっちもかけがえのないものだったがより重い方をこの掌に残した
 そうしてまで掌に残したものを勝手に投げ出したら
 あの時捨てたものがそれこそ報われんな

 職人は自分が選んだ道を邁進するのみだ」


社会科見学レポートの体で、情報量が多く勉強になった巻。
島精機のホールガーメントは丁度先日テレビで観て感心したばかりだったので
シンクロニシティ。是非一度着てみたい。

しかし、改めて日本のモノ作りの技術は凄いなあと思いました。


その指だけが知っている


久々のBL漫画。アマゾンその他で評価が高かったので購読。
しかし、言うほどの物という感じはせず話は普通。絵は綺麗なので、
完璧超人ツンデレ美形先輩と可愛い後輩のBLが読みたければ。