真説ザ・ワールド・イズ・マイン 1~5(全)



「命は、平等に、価値がない」


圧巻、重厚、濃密、圧倒的、超弩級、至大至剛、抜山蓋世……
そんな形容が次々と浮かぶ、規格外のパワーを持った作品でした。

人間が人間らしく生きている。台詞が熱く、倫理道徳を穿つ。
背景の描き込みが凄い(連載当時スタッフは半死半生だった事でしょう)。

「宮本から君へ」もそうですが、誌面から迸る熱気に気圧され、
漫画という媒体はこれ程のエネルギーを持ち得るのかと再認識させられます。

しかし、開幕から忌憚なくエロスとバイオレンスの嵐なので
万人にお勧めする事は適いません。好悪は激しく分かれるでしょう。
とはいえ、漫画読みとしては必ず読んでおくべき、漫画史に残る傑作。