あと数時間で今年の聖戦も開幕ですねぇ。
今も並んでる人が居るかと思うと、名状し難い感情に襲われます。
女は醜くて男は愚かだ
でもそんな愚かさをそんな醜さを
――愛さずにいられるわけがないのだ
「このマンガがすごい2011」オンナ編1位・2位を攫って行ったヤマシタトモコ先生の、1位の作品「HER」。
「女性」をテーマにした全6編のオムニバスで、各話主人公は別ですが他の編の登場人物やシーンが出てくる有機的な繋がり有り。
1,2話目は普通でしたが、3話目が好き。
面食いで同性愛のお婆様が妙齢の元モデル女性とキスしている所を、主人公の女子高生が目撃するシーンから始まる物語。
処女だとやばくて
20歳を過ぎると終わってて
レズはヘンタイで
シュシュは絶対必要で
おそろい拒否とか世界滅亡
と、周囲から浮かない為にフツーでなければいけない、と感じる主人公の呪縛を嘲笑うかのように、自由奔放で
あと何万年生きたって悩まない日はないし
誰が隣にいても孤独じゃなくなる日は来ないから
永遠に孤独だけど孤独なのは自分だけじゃないし
繋がらずに生きてはゆけないから終われない
と達観して語る佳子お婆様が格好良い。
5,6話もそこそこ好き。オンナの醜さを描けている故にオンナ編1位なのでしょうか。
タイトルの「HER」は文字通りの意味も込められているのでしょうけど、巻末オマケには
Hentai
Eros
Rock'n'roll!
との表記も。これが正式タイトルだったら、もっと早く読んでいたかも。
ヤマシタ先生はBLだけというイメージが見事に払拭されたので、他の作品も手に取ってみたいですね。
70点。
「狼と香辛料」の支倉凍砂先生原作による、資産170億円のデイトレーダー少女の物語。
商業ファンタジーとも謳われた「狼と香辛料」の支倉先生なので、教養としての部分を期待してしまいますが、今巻の内容は初歩的なもの。
デイトレで稼ぐ部分ではなく、普通の主人公の視点から、少女が普通ではないが故に人として喪失してしまっている物を取り戻す事が話の焦点になっています。
支倉先生以外でも、もっと穿ったり深かったりといった漫画が出ても面白いだろうな、と思いつつ。
65点。
城平京先生節が出まくりの、現代ファンタジー。
ファンタジーではありますが、論理による戦いや、展開がミステリ的であるのは城平先生らしい所であり、独特の面白味。
小畑健先生チックな彩崎先生の絵は相変わらず整ってます。
物語のパンチがもっと欲しいので、ここから更に盛り上がる事を期待したいです。
70点。
普通の感覚の子だったらね
意地悪した人間に親切にされると
罪悪感でチョロっと丸めこみやすくなるもんよ!
180cmのリカ、同僚塚田は男の平均身長より下。
そんな会社の中の恋模様を描いたラブストーリー。
リカのお母様の腹黒さが、誰よりもイイ味出してます。
60点。