ドミナリアが発売してデッキ構築の幅が大いにに広がったプレイヤーも多い中、新年度特有の飲み会やらなんやらの出費の多さに財布が追いつかずあらゆるデッキの強化が中途半端になっています、おでんです。

 

今回は、自分とカードの相性とかいうスピリチュアルな話をしようと思うのですが、その前に

「とりあえずEDHを作ってみたけどイマイチうまく回せてる気がしない」

「カードの使い道はわかったけどどういう方向に派生するのかわからない」

といった初心者、中級者の方々もいるのではないのでしょうか。

 

今回は、そんな人たちの悩みに応える(解決するとは言ってない)記事です。

 

 

M:tGには、色とともに色の役割、通称カラーパイというものが設定されています。

これはそれぞれの色に与えられた特徴であると同時に、その色の思想を示したものになります。

具体的に各色について挙げていくと

 

白は秩序と平和

社会を構成する者同士が協力し合い、秩序を尊重することを主とする。個人が社会の為に奉仕することを望む色であるが、それは逆に全体主義的であり時に人はそれを締め付けと感じることもある。

 

青は知性と探求

飽くなき知識欲、その探求により生み出される技術を好む。求めるのはその先にあるであろう完璧であり、これを妨害されるのを嫌がる。社会的価値にはあまり興味がないが、個人の進化、成長を促すものなどは積極的に受け入れる。

 

黒は利己と力

現実は弱者が搾取される場所であると考え、そのような世界を生き抜く力を渇望する。そのため自身が第一であり、他者は自身に利用される手段にすぎない。その範囲は生者のみならず、死者にも及ぶ。それは、破滅と隣り合わせの色でもある。

 

赤は自由と混沌

自身の感情に正直であるとともに利己的ではない自由さを持ち合わせる。時に友情や愛情の為に自身を投げ捨てることも厭わない自由さを持ち、誰かに支配されるのを嫌う。感情に正直なため刹那的であり、破壊的でもある。

 

緑は受容と成長

自然のままに生きることを受け入れそれを良しとする。自然界に息づく秩序を受け入れ、時にその厳しさを奮うことも厭わない。一方、人為的な機械等を嫌う自然主義的かつ保守的、原始的な性格を持つ。

 

これが、各色の特徴と役割であり、それぞれの色のカードもおおよそこの性格に沿ってデザインされる。(もちろん例外も存在する)

この性格傾向と、それらの色の呪文を使用するプレインズウォーカーである諸兄の性格が一致していれば、その力を最大限に発揮することが出来るだろう。

 

しかし、現実に生きる私たちの性格はカードにデザインされ、物語に登場するキャラクター達と異なり、複雑で一概に単一の色のみで言い表せるものではない。

なので、これらの複数の特徴を持つ多色のカード、それを体現するのがラヴニカの10のギルドであり、アラーラの5つ断片、そしてタルキールの氏族である。(流石にすべての組み合わせを解説している余裕はないのでリンク先参照)

 

君たちにも個々人の性格が微妙に異なっているように、同じ色の組み合わせでも、出身の次元、境遇、その持ち合わせる技術により、違いが出てくる。

だが、これらの色の性格と特徴、そして組み合わせであるギルドや断片などの性格を理解することで、自身のデッキがどのような思想を持ち、どこに向かおうとしているのかを知ることで、優れたプレインズウォーカーである君がその手綱を握り、勝利へと歩を進めることが出来るだろう。

敵を知り、己を知れば百戦危うからずという訳だ。

 

また、M:tGには単純にカードとその背景設定だけでなく世界観設定も重厚に作られたゲームであるということを知り、それを好むプレイヤーも存在するということを知ってもらえると幸いである。

もちろん、勝利を貪欲に求める姿勢も重要ではあるが、時には物語に没頭するというのもいいかもしれない。居心地が良ければそこに居付くのもいいだろう。カードの楽しみ方は、何も実際にゲームをプレイする以外にも存在するのだから。

M:tGはまさしく、プレインズウォーカーとクリーチャー達が織りなす現在進行形で描かれる≪英雄譚/Saga≫であり、君もそれを彩る一員である、ということを伝えて今回はお開きとさせていただこう。

 

また、どこかの次元でお会いしよう。

 

なんだかんだ言って時間が前回から結構空いてしまい、その間にも色々事件やらマスターズ25の発売やらがあったようですが、それはそれとして今日もEDHの事を書いていく所存でごぜーます

 

自分の周りでも、EDH一気参入が一段落したところで、デッキの中身とかも固まりつつみたいな人が増えてきたので、今回は実際に遊ぶ時に自分がどこ見てるかとか、どういったこと考えながらプレイしてるかという話をば

 

まず、EDHはある程度成熟した環境であれば、序盤中盤でコンボパーツを揃えつつ牽制を仕掛け、終盤で無限なり即死なりを決めに行くのが、よく見る光景であると思います。

この無限やら即死やらに対処するには、知識が必要かと思う新参の方々も多いと思いますが、実際にはそんなことは無いと断言してしまっていいでしょう。

というか、レガシーやヴィンテージの一線で活躍しているプレイヤーたちもカードプールの大体上澄みしか覚えてない、つまり環境にあるアーキタイプのよく見るカードしか覚えてないのが実情だと思います。(見たこともないクソカードを覚えている、叩き付けてくるのはジョニーくらいなのでそういうプレイヤーと囲むのであれば別)

 

では、無限やらに繋がる効果を止める為には、どういったテキストに注意していけばいいかというところの一例を挙げていきましょう。

 

まず、一つ目の例として無限マナについて見ていきましょう

 

パリンクロン巨大鯨などを使った土地を起こすコンボ

これらのcipで土地を起こす効果を明滅やバウンスを駆使して何度も使いまわすというのが、基本戦術です。

これを止めるには、そもそものキャストを止めるか、効果を打ち消す、使いまわされる前に除去を撃つなどの対処が可能です。

これらの効果のマズい部分は”アンタップする”というところです。

使いまわしというのが無限の基本戦術であることは、以前の記事でも紹介したように(紹介したよな・・・?)

土地でも何でも起こして何度も使用できる状態にするというのは、基本的に相手が使ってくると死が見え、自分が使おうとすると悪い事に使えるテキストです。

こういったテキストを持つ呪文なり生き物なりが見えたら即座に打ち消し、除去を打ち込み、次に似たような動きをしようと見せたら命は無いと警告しておきましょう。

 

次に挙げるものとして、無限トークンを例に見ていきましょう

 

例に挙げるのが一時期騒がれたサヒーリコンボ

コピーキャットとも呼ばれるこのコンボですが、いわゆるトークン生成によるcipの使いまわしとブリンクによる能力起動の制限回数リセットが基本の構成です。

変則的なものとして、構築ではプレインズウォーカーの唯一性、伝説性を利用して同名カードを2枚使用したコンボも見ることが出来ますが、今回はEDHなのでそこには目を向けずにおく、気になる人は自分で調べてみて欲しい。

 

これを止めるには同じくコンボの基点になるカードのキャストを止める、効果起動前にコピーの大元を消す(対象不適正で効果は不発になる)、また速攻を持ったトークンが全員で攻撃してきてとどめを刺すことが多いため、戦闘をさせない、ダメージをすべて軽減するなどの対応をしてもコンボが不発になることがある。

 

これらのコンボの要件となるテキストは

”あなたがコントロールするアーティファクト1つかクリーチャー1体を対象とし、それの他のタイプに加えてアーティファクトであることを除き、それのコピーであるトークンを1つ生成する。そのトークンは速攻を得る。

といった部分と

あなたがコントロールする他のパーマネント1つを対象とする。あなたはそれを追放してもよい。そうしたなら、その後そのカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す

この二つのテキストになる。

コピーさえ生成できるならという意味では、いわゆるキキジキアラームや欠片の双子なども、これと同じ動きをしてくるタイプのコンボである。先に紹介した無限アンタッパーとタップ効果でコピー生成という動きなので、注意するテキストなのは同じと言える。

 

三つ目に挙げるのが墓地活用系のコンボを例に

墓地利用は止められる手段が比較的多く、コンボの中でも即死に繋がるものが少ないため、警戒を怠りやすい人も少なくないのではと思われる。

そのなかでも注意しておきたい(よく見る)のはトリミケと呼ばれる、不浄なる者、ミケウストリスケリオンのコンボだろう。

ミケウスの不死を付与する効果とトリスケリオンの+1/+1カウンターを取り除く効果を組み合わせ無限に死んでも戻ってくることが可能にするコンボである。

単純に墓地から蘇生するだけの効果だと、比較的よく見るため、見逃しがちであるが、Mt:Gはマナ制のゲームである。つまり、大抵のことはマナを支払わなければできず、マナを支払ってゲームメイクをしていくことが前提のゲームである。

呪文を唱えるのも、効果を起動するのも、墓地から蘇生するのも。基本的にはマナを支払うことで可能にしている。

つまり、三つ目に注意すべきテキストとして挙げるのが、コスト軽減や代替コスト系のテキストを持つものである。

トリミケは本来平均して3~5マナ払って行う蘇生と言う行為を+1/+1カウンターを乗せるだけで蘇生させている。他にも様々なコンボがあるが、全てのコンボの着眼点はここであると言っても過言ではない。

要するにコストパフォーマンスが著しくおかしいもの、これは何かしらの起点になっていることが多い。

 

EDHやその他のフォーマットをプレイしていても何かしらのコンボに会うこともあるが、相手が何をしてくるかわからないときはこういったところに注目していくと、見慣れないものでも格段にプレイがやりやすくなるだろう。

 

では、また次の機会があればお会いしよう。

前回に続いて、EDHの構築のお話

今回は、デッキにどのカードを大体何枚くらい入れたらいいのというホントの構築の話

 

まず土地

これが無くてはそもそもの展開が出来ないしEDHで土地事故を起こそうものなら数ターン差を付けられて悲惨なことになる。かといって土地を大量に投入すると土地しか引けず盤面に干渉出来ないといった負の側面も持っている。

 

一般的な構築フォーマットでは、60枚のうち、土地はだいたい4割(24前後)というのが定説とされている。モダン以下だと20前後の人が多い。

当然のことながら使えるマナは多いに越したことはないが、使うカードのマナ・コストは少ない方がいい。よって引き込みすぎず、かつ最低量と言ったラインがこの枚数なのだろう。

とはいえ、EDHは全部で100枚。統率者は統率領域にいるのでデッキは99枚になる。この4割というと39枚が適正帯ということになる。ここから誤差として-4枚程度が引き込めるラインになると考えて良いだろう。

個人的なお勧めは36枚という中途半端な数である。

ゲームが始まったとき初期手札は7枚なのでデッキの残りは92枚これの4割というだけの話なのだが、結局マリガンというシステムで初期の手札はある程度どうにかなるが、ゲーム中のドローに関しては運なので、ここに適性枚数を置こうという考え方である。

 

次に、EDHだと皆が積むマナ・アーティファクトの話をしたい。

太陽の指輪をはじめとした強力なマナ・アーティファクトが積めるこのフォーマットでは、いかに早くマナ基盤を整え、盤面を優位に進めるかというのにかかっている。

体感だが、過去のゲームを振り返っても勝てたゲームというのは大抵マナ基盤を早く整え、ゲームのアドバンテージを握った場合である。

よってゲームを加速させる手段としても、より勝利に近づく手段としてもマナ・アーティファクトは重要な鍵になる。

 

デッキにより、マナ・アーティファクトの枚数は大きく左右されるが、多色なら最低でも5~8枚程度は採用したい。コンボに使用しない限り、は3マナ以下で有色マナが出るのものを優先的に採用するのが良いだろう。

大量のマナが必要とされるデッキならば、10枚前後までなら展開を阻害しないレベルで、デッキに組み込める。

このマナ・アーティファクトと土地を合わせて、デッキの4割~半分程度がマナ基盤として占められるのが一般的なデッキになるだろう。

序盤はこうしたマナ基盤を展開しするのが、基本になる。

 

続いて、クリーチャー

クリーチャーの採用枚数は、デッキによってかなり異なる。

ただ、余程極まった構築をしないのであれば、ブロッカーとしても展開するためにも、最低10枚くらいは投入して然るべきであろう。

EDHの場合、多くのクリーチャーはコンボパーツである事が多いので、除去に対する耐性を持つ能力(破壊不能再生プロテクション不死など)を持つものや、再利用しやすい起動型能力、複数回誘発可能な能力を持つものが多く採用される。

使いきりのcip効果pig効果などの場合より強い効果を持つものが多く採用されるだろう。

クリーチャーを、メインに据える部族デッキなどであれば、統率者などとシナジーを産む、クリーチャーを20~30枚ほど投入している場合も見られる。

EDHでは様々な状況が発生するため、単純にカードパワーが高いというでなく、応用力が高いものを優先的に選んでいくといいだろう。

 

インスタント、ソーサリー、エンチャントなど

これもクリーチャーと同様で、デッキタイプにより枚数は大きく左右される。

例えば

Zur the Enchanter / 結界師ズアー (1)(白)(青)(黒)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)

飛行 
結界師ズアーが攻撃するたび、あなたはあなたのライブラリーから点数で見たマナ・コストが3以下のエンチャント・カードを1枚探し、それを戦場に出してもよい。そうした場合、あなたのライブラリーを切り直す。

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を統率者に指定しているならば、多く採用されるのはエンチャントになり、かつ3マナ以下のものになるだろう。

また、呪文にしても悟りの教示者のように、それをサポートするものが多く採用される。

 

 

Kess, Dissident Mage / 反体制魔道士、ケス (1)(青)(黒)(赤)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)

飛行 
あなたの各ターンの間、あなたはあなたの墓地からインスタントかソーサリーであるカード1枚を唱えてもよい。このターンにこれにより唱えたカードがあなたの墓地に置かれるなら、代わりにそれを追放する。

3/4

 

を統率者に指定するならば、インスタントやソーサリーが多く採用されるだろう。

半面クリーチャーは必要最小限にしか採用されないということになる。

 

これらの採用数というものはデッキのコンセプトや投入するコンボにより大きく左右されるものになる。

 

一般的に多く採用される効果として

・デッキからサーチする効果を持つもの

・他のプレイヤーに対し、破壊や追放など妨害等で有利が取れるもの

・特殊な勝利条件を達成できるもの

・繰り返し使うことで大きく戦況を動かせるなどコンボパーツとして機能しやすいもの

・単純なパワーカード

を挙げることが出来る。

個々の効果の強弱について言及はしないが、おおよそ60枚でこれらを考えていくことになる。

構築を考えるのも、TCGの醍醐味であると思うのでそういった楽しみも味わってほしいと思う。

 

構築編はこれで、一端終わりにして次からは実際にプレイするときに考える事、注意することについて書いていきたいと思う。