下半身主導で太極拳を考えるようになってから気が付いたのは、「下半身の動きの延長上に上半身が有る」という事でしょうか。具体的に言うと上半身(特に手)の動きを主体にしてしまうと、下半身に無理をさせてしまうんですね。手を大きく動かすために、下半身(特に膝)にできない動きをさせようとする。限界以上に大きく動かそうとしてしまう。結果として膝を始めとして腰や足首などを痛めてしまう。これでは本末転倒です。武術云々以前に健康にも良くない。無理(見栄え)を通して道理(健康)を引っ込めるようなもんです。
だから膝や腰に無理な可動範囲の動きを強いない。足腰の一部だけが筋肉痛になるような負担のかけ方をしない。逆に抜き過ぎて萎えてしまう部分を作らない。均等均質。一動全動。均質に、滑らかに。抜き過ぎず、入れ過ぎず。足腰にそれを徹底させた状態を崩さない範囲で、上半身を動かす。すると……あ~ら、不思議。とても楽ちん、リラックス。はっ、これが「太極拳は健康にいい」につながるのではないか------
------なんて、今頃ですよ。「太極拳は健康にいい」なんて、在り来たりなセリフを言えるようになるまでに7年程かかってしまいました。何という鈍根。何という暗愚。でもまあ、やっと健康にいい太極拳が出来るようになったのですから、声を大にして言いましょう「太極拳は健康にいいですよ」(ただし、ちゃんとした師匠に付いて何年も研究と鍛錬を積み重ねて初めて辿り着く境地だけどな!)