原題は「Le Scaphandre et la Papillon」
スカファンドゥが何だか分からんが(辞書で調べろよ)、パピヨンは蝶なので、「潜水服と蝶」なんだろうな。
言語的に妙な組み合わせだと思うんだけど、それをよく「潜水服は蝶の夢を見る」と訳したものだ。。。。
意訳しすぎのような気もするけど、ウマイ訳のような気もする。

true

まあ、それはさておき。

こないだ渋谷で「ゼロ時間の謎」を見たときに映画の予告編をやってて、そのときのコピー「20万回のまばたきでつづられた」に惹かれて買いました。

もうね、読むにしても正座してきちんきちんと、読まなくてはいけないかと。。。いつもの斜め読みスタイルなんて、とてもじゃなくって、もったいなくって、失礼じゃないかと思って、珍しく(それもどうかと思うが・汗)一語一語気持ちをこめて読みました。

悲劇的な出来事ではあるのだけど、なんていうか、殊更悲壮感を強調したものではなくって、そういう意味で、
『身体には重い潜水服を着させられているけど、心は蝶のように自由にどこにでも飛べる』
という本の根底に流れる精神みたいなものを感じさせられます。

ショッキングだったのは、自分自身の姿を認めたときの記述。
―――口はゆがみ、鼻はでこぼこ、髪も乱れて、恐怖に凍り付いたまなざしの男。(「潜水服は蝶の夢を見る」p.33)

そして、自分の姿を見た人々の描写。
―――僕が通っていく時、あたりには一瞬、いらだちにも似た沈黙が広がる。(同、p.130)

―――ところが僕が、片方だけになった目を彼らに向けたとたん、(中略)、皆いちように目をそらし、天井に取り付けられている火災報知機の様子を、急にしげしげと眺め始めたのだ。(同、p.41)

何かもう言葉が出ないです。
身体的には不自由な身体になっているけど、脳内はまったく正常で、心も正常で、自分の外見を客観的に見て「見るもおぞましい醜い姿に、変わってしまった」(同、p.33)ことを認識できることの悲劇が。
自分自身が分かるだけでなく、他人の目に好奇心や、いらだちが芽生えている事実も認識できてしまうということが。
ここまで残酷なことってあるんだ、と思う。

しかも著者の写真を見ると、locked inされた後なのだけれど、すごくハンサムな、素敵な男性の面影がはっきり見てとれるんです。
ELLEの編集長だったのだからして、おしゃれだったのだろうし、本を読んでも旅行もスポーツも好きな、グルメな平均的なフランス人・・・。
こういう人が突然locked inされるという人生。
何か言葉が出てこないです。

とりあえず、オススメの本。
こういう世界があるんだ、って世界の反対側から覗いた世界が見えます。

映画も見に行きたいな。ゴローちゃんも「ツキイチゴロー」でおすすめしてましたし、ね。

だらだらな日記。別館。
「このミステリーがすごい!」2008年度版に収録されている海堂尊の田口くんと白鳥くんの番外編。
ちなみに2008年度版は「20年間の感謝をこめて」ご奉仕価格の500円で絶賛発売中☆

だらだらな日記。別館。

内容をうんぬんかんぬん言うんではなくって、純粋な娯楽作なので、純粋に楽しめます^^
私は個人的にこういうくだらない(?!)番外編、すごい好きです。

このくらいの長さなら立ち読みでも大丈夫だと思う。
私はイラストがかわいくって、ついつい買ってしまいましたがね。
このページを切り取ったら、他はごみ箱行きです。たぶん。

Bravo!!

だらだらな日記。別館。