5月14日
 
が迫ってきました。
 
 
 
 
サテ・・・・
 
 
 
 
 
何の日でせう?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そうです
 
 
母の日ですね。
 
 
 
 
私は、この数年間
 
この日をどう乗り越えるか
 
悩んでいました。
 
 
 
 
 
「母の日」
 
 
という言葉が
 
 
辛くて辛くて
堪らなかったのです。
 
 
 
 
 
 
私には、何人か「おかあさん」と呼ぶ女性が存在します。
 
 
 
「おかあさん」とは
 
 
私に「気づき」や手離しで「愛」をくださる人。
 
いつでも私の事を「心配して気遣ってくださる」人です。
 
 
 
 
ところが、コロナ禍で
一人の「おかあさん」が亡くなりました。
 
 
 
その「おかあさん」との別れは
私の心に深い悲しみを与えました。
 
 
 
母の日が終わってすぐの5月30日でした。
 
 
 
 
夫のおかあさん
 
 
 
 
私にとっては義理の母ですが
 
 
 
大好きな人でした。
 
 
 
 
 
 
 
 
なので、五月の母の日が日が近づくと
 
 
 
 
心臓がギュウウと押しつぶされるように痛くなり
胃までキリキリと痛むのです。
 
 
 
 
 
 
 
実は・・・
 
 
 
私には
 
 
 
本当の
 
 
 
「おかあさん」がいます。
 
 
 
 
 
 
何を当たり前のこと言ってんだ
お母さんは誰にでもいるだろう。
 
 
 
 
そう思う人は多いでしょう。
 
 
 
 
 
 
本当の「おかあさん」を
 
「おかあさん」と言えるまでに
 
なかなか時間がかかりました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「母と、娘の確執」
 
 
については
 
 
数多の女性が経験していることでしょう。
 
 
 
 
私が大好きな「100万回生きたねこ」の作者である
佐野洋子さんは
 
 
 
 

母親の手を握ろうとしたら、「チッ」と、舌打ちをされて、手を振り払われた。

そこから、母親との確執が始まる。

 

母親には、体面を取り繕うところが多分にあって、私は翻弄され続ける。

いや、翻弄されまいと必死に生きれば生きるほど、実は母親の呪縛から

決して逃れることはできなかった。

 
 
 
 
とエッセイ本に書いています。
 
 
 
 
 
 
 
私は、自身のHPに以下のような事を書いています。
 
 

 

このころの写真では仲のいい“家族”に見えますが

このあと、母子家庭になりました。

 

母も父も、マダ若く、

わたしのことは「できちゃった結婚」

 

母は、父と毎日のようにケンカをしていました。

「アンタさえ、生んでなければ・・・」

 

この言葉に、どれほど泣かされたことでしょう。

 

本当は、望まれないで生まれた私。

「生まれてこなければ・・・」と、何度思ったことか

 
 
 
 
 
 
 
 
私が今まで知り合った友人・知人の中で
 
「長女」・「できちゃった結婚」・「両親離婚」
 
に当てはまる、特徴を持つ長子から
 
「母親と仲良かった」という言葉を
聞いたことがありません。
 
 
 
両親が離婚をすると
 
子どもに何が影響が出るか…
 
それは様々ですが
 
「自分は生まれてきちゃいけなかったのかな?必要とされてない人間なのかな?」
 
が先ず出ることが多いそうです。
 
 
 
なぜなら、離婚する親は大半は、子に対して
 
「あなたがいるから、私はあんな男と一緒にいるのよ」とか
 
「あなたが生まれてなかったら、今頃はお母さん気ままに人生楽しく生きてたわ」
 
とか言うんだそうで
 
それを聞いて子どもは、素直に
 
「あぁ、私は 生まれてきちゃいけない子どもだったんだなぁ」
 
と思うんだそうです。
 
 
こどもは 誰よりも お母さんのことを愛していますから
 
その 愛する存在から 否定されたら
 
そりゃ辛いですね、心に深く傷を負います。
 
 
 
さて、そんなこんなで
 
 
私も40年、生きてきました。
(来月誕生日が来て40歳になります)
 
 
 
 
 
 
三橋とらの歴史は 
母親との確執の歴史
 
 
 
 
 
 
といっても過言ではありませんが
 
 
 
 
私は
 
 
 
母親のことを 嫌いなわけではないんだなと最近気が付きました。
 
 
 
 
 
いや、むしろ、子どもの頃に「愛されたかった」気持ちが強すぎて
 
 
 
「認めてもらいたい」気持ちが強すぎて
 
 
 
その反動が 功を奏し(?)
 
 
 
「紙芝居」を夢中でやっているんだなあと
 
いう事がわかってきたのです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
小さいわたし(右)、と弟(左)
マンガに「バカ姉弟」と言うのがありますが(かわいい漫画です)
まさに、あれにでてくる「おねえ」と弟くんみたいです。
 
 
 
 
 
 

 

 

 

 
 
 
 
ところで、最近
 
 
 
 
 
「お母さんとのことを、聴かせてください」
 
 
 
 
 
 
というご依頼を多く頂くようになりました。
 
 
 
 
「母の日」が近いからでしょうか?
 
 
 
 
なぜこのタイミングで?!
 
 
 
 
 
と、それはそれは不思議に思います。
 
 
 
 
 
 
 
このGW中は、そのテーマでテレビの取材を受けました。
 
また、現在、某有名紙芝居機関紙の方に寄稿する予定でおりますが
(大変、名誉な事です)
 
そのテーマも「母と私(と紙芝居)」です。
 
 
 
 
 
 
私の…この10年は
 
結婚やら、不妊治療やら、流産やら…
また妹の出産やらなんやらで…
 
私が一方的に家族との距離をとり
母とも、距離をとることが
 
「マスト」でした。
 
 
子供のころから
 
妹は母を独占する傾向がありましたので
 
 
妹が母とつるんでいる時は
 
姉の私は、二人の近くにいない方がいいのです。
 
 
 
 
 
夫の母親に尽くすんだと決めた矢先
 
義母が「コロナ鬱」という診断で他界。
 
 
 
 
 
 
光を見つけた瞬間
また暗闇に突き落とされた
そんな衝撃で
 
 
この数年を過ごしていましたが
 
 
 
 
 
 
先日、ある女性の一言が
背中を押してくれました。
 
 
 
その女性は、私が「姉さん」と慕う
歳の10以上離れた女性ですが、
 
 
 
「とら、お母さんとは、会える時に会っておいた方がいい。
家族は…大事だよ…」
 
 
 
 
と話してくれました。
 
 
 
 
「姉さん」にはずっと、私の「母愚痴」を聞いてもらっていました。
もうかれこれ15年くらいになるでしょうか。
 
 
そんな「姉さん」は、お母さんを亡くされました。
 
母との付き合い方に悩んでいた私に
 

「姉さん」はそう、言葉をかけてくれました。

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
さて、話が長くなりました。
 
 
 
今度の母の日
 
 
こころみ亭(葛飾区金町)でこんなことをしようと思っています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
先月の昭和の日(4月29日)に
 
紙芝居寄席をやらせていただきまして
 
その勢いで、5月も何かやろう!と
思い付きで書いたチラシです。
 
 
「母の日」に、こじつけなくてもよかったんですが
 
 
いままで心の中でざわついていた
 
シガラミのようなものから解放されたいという自分の想いも
 
入っているのかもしれません。
 
 
 
 
このチラシを作り終わって
 
近所のコンビニに酒を買いに行ったとき。
 
 
 
コンビニに、既視感ある人物がいました。
 
 
 
なんと、それは
 
 
母でした。
 
 
 
 
 
 
「なんでこんなところに?!(何してんの?)」
 
「いや、重曹を買いに来たんだけど…なくて…」
 
「ないわ!こんなところに!ドラッグストアいけ!!!」
 
「ドラックストア!なるほど!」
 
 
 
 
そんな会話をして別れたあと
 
 
 
母のラインに
 
 
さっき作ったチラシの写メを送って「よかったら来る?」と添えると
 
「いこうかな~!」と言っていたので
 
今度の日曜は、母もくるかもしれません。
 
 
 
 
 
ちなみに、紙芝居の時は
 

彼女の存在は「母」ではなく

 
「紙芝居の師」です。
 
 
一人の「令子さん」という
 
 
 
エネルギーの塊の
 
 
ハッスルした元気な60代のオバチャンです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
先の、テレビの取材で
 
 
「お母さまの紙芝居しているお写真があれば見せてほしいのですが」
 
 
 
と言われ、探したらありました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
うん。
 
 
若いや。
 
 
自分の親ながら
片手にこども
片手に太鼓のバチとは
 
かっこいいです!
 
 
 
 
 
 
 
 
今度の「母の日」イベントで紹介したいと思っている
 
紙芝居「おかあさんのはなし」(童心社)
 
 
 
 
 
 
 
原作はアンデルセンの「ある母親の物語」です。
 
原作の終わり方ももちろん私は好きですが
 
稲庭桂子さんの脚色も、なるほどやっぱり紙芝居ならこうだよな、と納得です。
 
私にはこどもがいませんし、
多分「母性」も一般的な女性と比べると少ない気がします。
 
 
 
 
母親にはなれなかったので
おかあさんの気持ちはわかりませんが
 
 
きっと、「おかあさん」というのは
そういうものなのでしょう。
 
 
 
 
 
 
 
最後に
 
 
 
 
いま、「こころみ亭」で手づくりの紙芝居を作る会をやっているのですが
(第2月曜日 13時~17時)
 
 
 
 
 
 
こころみ亭亭主の水島さんご主人が、今
 
 
「お母さんの紙芝居」を作られています。
 
 
 
 
 
 
「真実は、人の心を動かす」
 
 
私の好きな劇作家、高橋いさをさんのお言葉をお借りしました。
 
 
本当にその通りだと思います。
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
水島さんの、紙芝居
 
 
完成するのを楽しみにしています。
 
 
 
 
 
 
おかあさんが〝まだ〟いる人も
 
もう会えない人も
 
おかあさんになった人も
 
ならなかった人も
 
おかあさんが好きな人も
 
嫌いな人も
 
すべての人に おかあさんはいるんだもんなぁと思いながら
 
「おかあさん」に お礼を言いたいと思います。
 
 
「おかあさん、どうもありがとう」
 
 
 
おかあさんは やっぱり すごいんだなぁ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
とら