8月10日にコロナ発症して
本日9日目…。
 
長かった…
実に長かった。
 
思い返せば
8月10日、この日は朝からノドがおかしく
いつもの咽頭痛とも違う感じ。
 
日中から、
レッドブルやらエゾエースなど飲んでも
倦怠感が抜けず
 
 
夜、
zoomで自分主催のイベント中に、おもいっきり発熱。
 
「あ、こりゃコロナだな」とすぐに分かった。
 
かかったことは無かったけど、
経験したことのない種類のけだるさだったし
逆にコロナじゃなければヤバい病気だと思ったから
 
翌日、病院(死ぬほど待った)で
「コロナです」と判定されたときは
「でしょうね」と安堵に似た何かが
あったもんだ。
 
 
 
自宅には「陰性」の夫がいるし
うちには隔離できるほどの部屋数は無い。
 
宿泊療養
を選択することに
一瞬の迷いもなかった。
 
 
 
 

 
陽性になって翌日
私はこの
「東京ベイ有明ワシントンホテル」
に運ばれてきた。
 
白いバンに乗って。
 
宿泊療養について何の知識もなかった私は
呑み込む唾の痛みで失神しそうな中
 
このホテルにやってきた。
 
8月12日の夕方だった。
窓からはレインボーブリッジも見える。
 
この8日間
私は
ただ一つのことだけを考えていた。
 
 
 
「早く娑婆に出たい。外の空気吸いたい。」
 
 
 
 
幸い部屋はツインで
想像の倍はある広い部屋だったし
 
ホテルの看護師さんやスタッフさんも
皆丁寧で優しかった。
(内線を通しての会話のみ)
 
弁当も、明治座の仕出しで
私は特に、「鮭」が好きだった。
(ふんわりしていて美味しい)
 
ただ、それもだんだん飽きてくる。
 
仕方がないのだ
 
中身のおかずはローテーションなので
連泊していると飽きるのだ。
 
それに運動もしないから
腹が全く空かないのだ。
 
 
 
 
 
だから、昨夜の夕飯と
朝食を並べて
 
「食べられるものだけ食べる」
という、贅沢な食事のとりかたをしていた。
 
 
残飯をゴミ箱に捨てることは
最初は気が引け…
ショックで泣くくらいだったが
 
これが2日、3日続くと
そんな感情は「無」に近くなる。
 
「慣れ」って恐ろしいなぁと感じた。
 
 
 
 
ここからは、
ホテル療養で撮った
 
なんでもない写真たちに
コメントを載せていこうと思う。
 
 
 
 

とはいえ、ほとんどは「食」だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

これは、昨日の昼食に出た

「特別弁当」だ。

 

 

 

 
 
 
「明治座」は一生分食べた。
 
味付けが違うのと
おかずが豊富で
ありがたかった。
 
 
 
味は美味しかったが
病人に
「味噌カツ」の味は濃すぎてしまった。
 
勿体なかったけど一口だけ食べられた。
美味しかった。
 
 
 
 
 
 
 
時々、棚に並ぶ
「カップ焼きそば」
 
 
 
 
 
カップラーメンは持ち込めないのだが
やきそばは食べられる。
 
(洗面所に流して、詰まらせるということがあったそうで
駄目になったらしい)
 
争奪が激しいので
見つけた時は
非常食用に
部屋に置いておいた。
 
これは、今日の夕飯に食べる。
 
 
 
 
 
基本的に、飲み物は
ペットボトルで支給される
「水」か「お茶」のみ
 
あと、ホテルによって違うらしいが
ここではTバックの紅茶と、コーヒー、お茶があった。
 
味噌汁もあった。(小さなパックのやつ)
 
自販機は使えないようになっている。
 
 
 
 

知り合いが見舞いのメールで

「ホテルで酒をのんでるか」

と聞いてきたが

 

酒の持ち込みはもちろんNGだし

第一、まったく飲みたいという気分にもならない。

 

酒ってもんは

楽しい気分や

気持ちいい気分で飲むもんだ。

 

 

掃除機もかけられない

窓も空かない

埃だらけの部屋でなんか飲みたくないし

 

ましてや病人。

酒はしばらく飲む気が湧かないと思う。

 

 

今もまだ、ノドがつらい。

 

 

 

 

 

 
 
 
部屋からは「弁当を取る時」以外は
一歩も外に出られない。
 
ドアを開けて換気
などももちろんできない。
 
廊下には「電子レンジ」が設置してある。
 
 
 
 
 
 
 
わたしがこのレンジを使ったのは
初日と二日目だけだ。
 
三日目から
「弁当を美味しく食べよう」
という、心理になれなかった。
 
もう、この軟禁生活に疲れてしまったのと
息苦しさで
 
「弁当を温める」という
発想すら
湧かなかった。
 
 
食欲が、まったくわかなかった。
 
これが、宿泊療養というものだ。
 
他の人はどうかしらんけど…。
 
 
 
 
 
 
 
 
私がコロナに倒れた時
母親が玄関の前に色々置いていってくれた。
 
その中に、これがあった。
 
私は普段、あまり炭酸飲料を飲まないのだが
北海道夕張ソーダだけは別だ。
 
母が、これをどこで入手したのかはわからないが
なかなかグッジョブだ。
 
宿泊療養経験者が口をそろえて
 
「糖分をホテルにもってゆくべし」と言う。
 
 
その意味は、
 
ここにきて初めて分かったが
 
甘いものが全くないのである。
 
 
 
私は、療養後半
 
「頭痛」に悩まされた。
 
 
知人からのアドバイスで
「糖分が足らないのではないか?」と言われ
 
これを飲んだところ、
頭痛が少し引いたのだ。
 
 
宿泊療養する際は
チョコレートや
甘い飲み物は
絶対に持って行った方がいい。
 
絶対だ。
 
 
 
 
 
 
 
 
療養中、一番お世話になったのが
「内線」「体温計」「パルスオキシメーター」「薬」だ。
 
体温計は自宅から持参する(忘れたら借りられる)
酸素飽和度は、命綱だから毎朝毎晩測定し
専用のアプリに入力させられる。
 
生存確認にもなるので少しでも
入力時間から送れると内線がかかってくる。
 
 
私は、入所中、薬が切れてしまった。
スマホでコロナ判定してくれた病院に電話し
追い薬をもらった。
 
薬事法で薬は郵送できないそうなのだが
イレギュラーでか、送ってもらうことができた。
本当によかった。
 
 
 
 
 
 
 

コロナで厄介なのは

体温が平熱に下がったと思ったら

また上がる…というやつだ。

 

ホテル療養中

一度だけ、38℃オーバーした。

 

さすがに「明治座」の弁当が無理なので

看護師さんにお願いすると

おかゆとウイーダーインゼリーに変えてくれた。

 

このおかゆは、後半戦もありがたく

 

私はこれを書いている二日前

ひどい頭痛で悩まされた。

(外が雨だったので、低気圧も関係していたか)

 

 

一日食欲が無く

日中は、嘔吐で生きた心地がしなかった。

 

 

 

さすがに、夜に何か食べようと思い

 

 

おかゆに「みそしる」をかけて

お湯を注ぎ

「ねこまんま」にして食べたが

 

それが

めちゃめちゃ美味かった。

 

 

 

インスタント味噌汁が家にあれば

入所のとき、ホテルに持ってくるべきだと思う。

 

 

 

 

さて、そんなこんなで

 

私は、このまま発熱が無ければ

 

明日、出所できる。

 

 

 

 

 

体力の衰えを感じる。

 

 

無事に、ゆりかもめに乗って

荒川区までたどり着けることができるだろうか。

 

 

 

 

今はただ、外の空気を

腹いっぱい吸い込みたい。

 

 

 

そして、持病の耳が、ずっと痛いので

 

退所したら、耳鼻科に行こうと思う。

 

 

 

 

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ホテル療養は

 

できれば、もうしたくない。

 

なんだかんだ、閉鎖空間にずっといるのは

 

気が滅入る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とら