「三橋とら」の紙しばい奮闘記ε=ε=┏( ・_・)┛-110225_1516~02.jpg

mixi用に書いた、古株知人を対象にした真剣な日記です。


mixiだけにしようとも思ったケド、素直な気持ちをみなさんにも聞いてもらいたい気分なので書いちゃいます。




今回、カバが来日100年ということで、


100年前にやってきたカバの話を16ページという、紙芝居にしたら結構長編作品を、上野動物園で上演しています。


初代のカバは、まだ赤ちゃんカバで


名前もつけられず、


日本に来て1年と9ヶ月で死んでしまいました。



紙芝居では、

当時のカバの紹介や、不慣れな飼育状況、初めてのカバの来園に湧いた観客の様子を

アドリブも挟みながら20分の紙芝居にして

上演しています。



カバの話を紙芝居に、といわれた時、

とりあえず、カバをみに行きました。

カバとサイの区別もつかないぐらい、カバに関して無知でした。


飼育さんに話を聞き、


「カバは、臆病な動物で、自分から、人や動物を襲うことはない」と知り

目から鱗でした。


それから動物園の資料室に入り浸り、二週間、カバの歴史を調べました。


すると、「かわいそうなぞう」同様、「戦争」の犠牲になった過去があること、


百年前は、飼育環境の設備があまりにも悪く、すぐに死んでしまったことなどがわかりました。



私は悩みました。



子供達に、楽しんでもらう紙芝居を作りたい。


でも、本当のこともしってもらいたい。



「戦争」「死」


この言葉を私が、語っていいのだろうかと。




お客様の中には、

戦争を経験された方もいらっしゃるだろう。

若造が…


と不快にさせたりはしないだろうか。






この悩みは



年を跨ぎ、



新年を迎え、

三が日が過ぎてもずっと考えていました。






それでも、やっぱり、




これは、伝えなくてはならないんだ…、と



強く心に思い




それから三日で紙芝居の脚本を書き上げました。



紙芝居も二回、上演を終え



「よかった」「楽しかった」


という声と



「ちゃんとした紙芝居をやって!」という声があります。




ちゃんとした紙芝居



つまり、



おむすびころりん や

花咲かじいさん

のような、いわゆる「おはなし」を、紙芝居で見たがる子達は非常に多いです。


私が目を潤ませながら
「カバは死んでしまった」といっても


小さいこたちには


上手く伝わらないのです。




昨日、紙芝居が終わり


カバを見ながらうなだれてしまいました。



「なにが正解なんだろう…」と。




お客さんの見たい紙芝居ってなんだろう。

喜んでもらえる紙芝居ってなに?

心に残る紙芝居ってなに?


母に相談すると、



母は言ってくれました。




「いいんじゃない?子供喜ばすのは保母さんとかがやればさ」




少し、救われました。





私は、自分の作った作品を信じます。



100年前に来日した


名もない、赤ちゃんカバよ。



どうか、私の挑戦を見守っててちょうだいな。



そして、元気と希望を与えておくれ。





明日は日曜日。




雨天決行…!!






うん、やるぜ!