◼︎ サークルの決め方は至って乱暴
門限23時、通学往復5時間という制約の中、新歓への参加もままならないとらは、テニサーを検討していた気が合いそうな友人に「私に合いそうなサークルを2、3見繕って紹介してくれたまへ」と一言。絞ってもらった2つのサークルの新歓に彼の紹介で唐突に参加させてもらい、「雰囲気決め」という荒技で、より「接しやすぅ〜」と思った方の部長さんにこれまた唐突に「入れてください」と直談判。「あいつは一体ダレナンダ」という先輩方の疑問符をかき分けて華々しく大学デビューを飾ったのでした。
◼︎ビール、切れました
そんな入り方を許してくれた先輩方。優しくもあり、厳しくもあり……そうですね、週に2日は吉祥寺が誇る伊勢やにて必修飲みがあり、その他4日はサンロード入り口に鎮座する居酒屋・清龍に任意同行をうながされ、それは厳しい日々でした。以下想像なので実際のところはわかりませんが、当時もしアルコールを摂取したとするならば、乾杯の一杯で足が立たないーーまるで生まれたての子鹿のような感じになっていたかと思います。いずれ来るであろう飲めるようになる日に備えて、毎晩のようにお店のビール全在庫を飲み尽くし「すみません、もうビール切れました……」と店員さんを泣かせる先輩方の飲みっぷりを見てイメトレをし、自分は飲まずに飲ませて遊ぶという楽しいゲームを編み出してはトライ&エラーに励む日々でした。
◼︎全面、振り回し!
とはいえ、サークルの中でも厳しいとされる「体育会」に属するチーム。練習は本当に厳しく、三鷹の森のなかトトロに会うこともなく、空に描かれた「POCARI SWEAT」の雲を見上げながら水に飢え、運動能力にうえ、ボールボーイとして駆けずり回ったのをよく覚えています。とにかく運動神経がないので、あんなに面の広いラケットなのに気持ちがいいくらい空振りするんですね。イタkissの琴子の生き写しのようでした。
夏休みに1週間行われる合宿では、「全面振り回し練」なる恐怖の振り回し練習が。男子は5面、女子は3面展開で端から端まで飛ばされるボールを命を捨てても拾いにいき、10球連続で取れなければまた1からやり直し、というものでした。人間というのはよくできているもので、つらすぎてその辺り詳細記憶にありません。
◼︎ヤメ女、結成
そんな華のサークル生活をエンジョイしていたあるとき、両親から御触れが。「夜が遅い、合宿が多い、よって所属のサークルを辞することを命ずる」(ーーはじめは日本語が理解できなかったのですが、のちに理解できなかったのはその意図だったということがわかっています)
そしてわずか半年足らずであえなく退部。1人悲しみにくれていたのですが、1年以内に同期の女の子が次々退部。相変わらず楽しそうなサークルメンバーを横目に、自分たちも盛り上がろうぜ! と「ヤメ女」を結成。そしてヤメたにも関わらず古巣を出入りし、優しい先輩方には「ヤメ女」ってなんだよ! と突っ込まれながらその後もかわいがっていただきました。もはや母体です。
涙なしには語れない話を乾いた瞳で聞いていただきありがとうございました。
◼︎お久しぶりです
さて、前置きが長くなりましたが……。つい数ヶ月前、ヤメ女の1人から連絡が。「Mさん(サークルの先輩)名古屋にいるらしいよ! しかも結構前から!」ーーなぬ、会わねば! ということでやっとこさ昨日、会ってきました。もう子鹿ではないですからね、ゆずサワー2杯とレゲエパンチ1杯を煽りながら(あお…アオ……)再開を祝してきました。
先輩はなんと2年も名古屋にいたという。なんてこと、気付かなかったなんて! でもそうですね、太りすぎてすれ違っても気づかなかったのかも。
◼︎でぶの件ですが…
数年ぶりの再会に相談したのは、でぶの件。会社でお菓子を食べすぎてどうしたらいいのかわからない、と話したところ、それを止めればいいのでは、という少々難易度の高いアドバイスをいただきました。彼は少し前に炭水化物を抜いて1ヶ月で4キロほど、その後も体質が変わってトータル6-7キロ落としたというのです。これはやる気の出る話。
さらに、昔話に花を咲かせながら「とらこな、過去はどうにもならんし、学生時代には戻れないけど、唯一、体型は戻せるんだよ」という名言をいただき、ハッとさせられました。なにそのいい考え方。
というわけで今回なにをお話したかったかを一言で言いますと、「万年ダイエッター卒業宣言」です。
ご静聴ありがとうございました。