ちょっと驚かすような題目をつけました。

通常、保護者を抑制することなんてないのですが…時々、子どもの対局なのに結構口を出してくる保護者がいます。

何とか頑張って我が子に正解を選ばせたい、というような気持が強いのだと思いますが…多分逆効果だと思います。


入門者にとって、将棋が「数多くの選択肢から数少ない好手を見つけ続けなければならない遊戯」だったら、多分やる気をなくすでしょう。

入門者にとっての将棋は、「数多くの選択肢のうち基本的にどれを選んでもよくて、まあ悪手がちょっとだけある遊戯」であってほしいです。

将棋は、誰かに指示された手で勝っても嬉しくなくて、自分で考えて指した結果として勝つことが嬉しい遊戯です。自分の能力が相手を上回ったから勝てた、自分の読みが相手より深かったから勝てた、という嬉しさがかなり含まれているものだと思います。


そりゃまあ、藤井聡太六冠と対局するのであれば、殆どの手は悪手でちょっとだけ好手がある程度でしょう。

でも、入門者は藤井聡太六冠と対局するのではありません。大事なことは、同程度の棋力 (同程度と思わせるくらいの棋力) の相手と対局することです。

私が入門者と対局するときに意識していることは、「この子の学級で将棋が流行った場合の級友の棋力」をちょっと弱めに再現することです。(あ、でも、王手放置はしないように気をつけています。最後は詰将棋状態になるのが理想です。)

入門者の級友の棋力を再現するなら、入門者が指す手のほとんどは別に悪手じゃないです。もっと言うと、大駒を損したって何とかなる可能性が高いです。


せっかく子どもを連れてきてくれたのですから、保護者自身を否定することはしたくない、でも保護者の発言は打ち消したい、という気持ちになるので、そういう保護者への対応を考えています。

まあ、「将棋は自由だから、どんな手でもいいよ、自分で考えることが大事だよ」みたいなことを対局中に何度も発して、保護者による正解志向を何とか打ち消すようにしています。