当初、原幸子四段の呟きは、他の囲碁棋士が言わないことを説明してくれている感じがして、好感を持っていました。
ですが…うーん、このところ、呟いている内容が怪しい気がしてきました。
最近の呟きより。
2018年から突然赤字が止まらないのは、外的要因だけで説明できるのでしょうか?
そもそも、外的要因だけで説明できる、という主張をしている人を見たことがありません。
囲碁ファンの高齢化のせい?
(実際には9歳や10歳でプロ棋士になる子が出るほど低年齢化している)
認知が歪んでいるにも程があるかと思います。高齢化しすぎて、世間で囲碁の話題が乏しくなったから9歳や10歳のプロ棋士を生み出したのでしょう。世間では「藤井聡太の後追い、しかも失敗に終わった施策」と思われていると思います。
引退者まで含めた棋士数の増加のせい?
(100人増えている間に総支払額は3分の2に減っている)
括弧内は何の反論にもなっていません。ただ、小林覚前理事長の失政だった、という主張がしたいのなら括弧内は証拠として納得できます。
年金制度のひずみのせい?
(年金の原資の大半は棋士の賞金対局料)
これは制度をちゃんと見ないと何とも言えません。今までの原資がどうだったかは重要ではなくて、今後の年金支給の原資の大半が棋士の賞金対局料であることが確定している制度なら、納得できます。
「4年で破綻」との見解が出ていますが、経営に失敗し続けてきた執行部が交代しない限り、危機は避けられないのでは?
交替してもしなくても危機は避けられない、というのが私の見解です。
現経営陣は危機を避けるためとプロ棋士採用人数を削ることにしてしまいましたが、守るべきは未来の棋士たちのほうではないですか?
既存棋士と未来の棋士、どちらか片方を犠牲にするだけで日本棋院が存続できるなら、そういう議論もアリかと思います。しかし実際にはどちらも犠牲にしたとしても存続が困難だと思います。
そして、この呟きには図がついているのですが…どうして理事と監事を一緒くたにしているのか、私には理解できませんでした。右上の各色の帯の意味もとても分かりにくいし、なぜか武宮陽光理事長と同じ線に小林覚前理事長が描かれているし、申し訳ないですがこれでは共感が得にくいと思います。
もしかしたら、(仮に存続できるとしても) 日本棋院は更に分裂するほうがいいのかも知れません。
- 既存棋士と未来の棋士、どちらか片方を犠牲にするだけで日本棋院が存続できると考えている人たち
- 既存棋士と未来の棋士、両方を犠牲にすることでやっと日本棋院存続の可能性が見えてくると考えている人たち
私の見立てですが、日本社会が支えられる囲碁プロ棋士数が30人~50人、新規採用棋士は年間2人、くらいまで減量すれば囲碁のプロ団体が存続できるように思います。新規採用棋士はもっともっと減らさないといけない、と考えます。