囲碁を始めて1年の「かもメモめ」という方、囲碁を挫折しそうになった経験をいくつか書いて下さっています。多分、将棋界でも参考になると思うので、以下、引用します。

1つ目

「囲碁であそぼ」の崖がひどい

囲碁であそぼ、っていう日本棋院が出しているアプリがあり、最初は「吉原先生」って誰だ〜とか思いながらやってたけど(今はご著書を多数持ってます)、これがとってもいい。とんとん拍子にクリアして、ウッテガエシ(一番のお気に入り)やら、目を作るやら基本は身につけたのだが・・・。

道場で勝てない・・・_| ̄|○

35級の6路盤でお爺さん(百地丹波)にコテンパン(8回中7回負ける)にされて、正直上がれそうにない・・・もう6路は疲れたよパトラッシュ。早く9路にしてくれ・・・そしていつかテレビの囲碁を見て理解できるようにさせてくれ・・・。

崖を感じないように段差を小さくすることは、すでに囲碁界に入っている方々の使命だと思います。まあ、でも、言うは易く行うは難し、ですよね。

碁会所とか行く勇気ないし、一緒に碁をする人がないという人の未来

おじいちゃんもいないので、一緒に碁を打つ人はいません。
よく「上達するにはとにかく打つこと」と書いてありますが、まず無理だし。ネット対戦も六路しか分からないしできない(そもそも今ですらAI相手に心が折れているのに、実際の人間と対戦とか恐ろしい)。
どなたかのブログに「棋力が20級で碁会所に行ったら嫌な顔をされた」と書いてあったので、そんな思いしたくないし、ますます行かない。そもそも社交的なキャラでもないので、いきなり知らない人ばかりのところに入って行くのはハードルが高い。

これも将棋界で同様のことがありそうです。

将棋界はもっとひどくて、「将棋の一番下は10級」などと無茶苦茶なことを言う人もいます (正しくは、かつて日本将棋連盟が認定していた一番下の級が10級)。この発言で私は嫌な思いをしたことがあります。こういう人がいると、それだけで将棋に興味を持ち始めた人の何%かを追いやってしまうでしょう。

田舎だからか、自分の家の周りには初心者向け囲碁講座すら無いわけですよ(子供向けならあるけど、対象は子供のみ)。
子供の学校にも、将棋部はあっても囲碁部はない。
初心者が気軽に入門できる場所がないと、やっぱり残念ながら衰退するんだと思う。趙治勲先生も書かれていたけれど、やっぱり囲碁っておじいちゃんから孫へと教わって伝わるものだと思う。しかし、残念ながらその機会を失してしまった大人はなかなか続きにくい。

囲碁の本も、結構崖があって、「超入門(ルールの説明)」の次は「初段を目指す」になっていることが多い。そして初段以降やら19路向けの本ばかり。

私の県でも、大人の初心者向けの講座 (大人の初心者を主たる対象としていることを明示している講座) はないと思います。だから、興味を持ち始めた大人がいても、行く場がないのです。

書籍については、将棋は少しマシですかね。昔に比べると充実してきている気がします。

2つ目

思えばパンダネットに契約してからちょっと辛い。なぜかというと
・1日1問という詰碁とかの問題が難しすぎて絶望 → 今まで気楽にやっていた詰碁(将碁の会の「今日の詰碁」とか)とレベルが違いすぎて気が遠くなる
・ネット碁15級のリアルを見て絶望(3万回以上打っているのに15級とかいう人がゴロゴロいて心折れる)
・上達カルテが初級なのに難しすぎて絶望
・入門者向けと書かれている15級ロボットに勝てなくて絶望
・動画講座とか全然理解できなくて絶望

これも将棋界でもある気がします。

かつて存在した「ハム将棋」も、将棋界では「とても弱い」という評価だったと思いますが、実際には入門者ではとても勝てない強さでした (初心者の後半くらいの段階なら勝てるかも知れません)。「ハム将棋」に勝って将棋の道に入ってきた方もいると思いますが、とても弱いとされる「ハム将棋」にすら勝てずに将棋が嫌になった方も多数いると思います。

因みに、「ハム将棋」よりはるかに弱い「こまお」ですら、入門者はまず勝てません。以前実施したことがあるのですが、入門者が「こまお」に勝てる可能性はよくて2割です。

3つ目

多分囲碁に挫折する人のほとんどが、入門から始まって、ある時期から全然勝てないから辞めるんだと思う。
こうすれば勝てる、というのが実際のところなくて、自分で何度も何度も失敗して自分なりのやり方を身につけないと強くなれない。
つまり囲碁は負けるのがデフォだと知らないから。

これは多分将棋界もその通りで、一番良い解決方法は棋力密度分布が厚い場 (例会や道場など) を作ることなのですが、東京駅・名古屋駅・大阪駅から片道500円以内のような大都市圏中心部を除けば、これが実現できる地域は殆どないんじゃないですかね。

私の県は絶望的です。