将棋とは殆ど関係ないのですが、OSDN という web site の情報を探していたら、ある業界 (opensource software) の盛衰と勘所について書かれた「日米OSDN離合集散、苦闘の21年史」という文章を見つけました。

この文章、業界は違っても参考になることが多い気がします。儲けにくい業界でどうやって株式会社を運営するのか。community の意向をどう汲み取るか。人的資源の割り振りや、方針の話。

将棋界にとってもそこそこ役立つような気がします。


囲碁界を見ていると、現状の責任を日本棋院 (と関西棋院) に求めている声がそこそこ聞こえてくるのですが、そういう声が正しいかどうかは囲碁界の現状把握にかなり左右されると思います。

人的資源や財政が充分なのにしっかり結果が出せていなければ、日本棋院 (と関西棋院) の責任と言えるかも知れません。しかし、誰が長になっても結果があまり変わらないなら、それは日本棋院 (と関西棋院) の責任とは言い難くなります。

もし囲碁界の外部の大きな潮流が原因であるなら、その潮流を把握して対策を打つ必要がありますが、そのためには人的資源などが必要です。

将棋界も似たような状況にあるかも知れません。2024年くらいまでは藤井聡太八冠効果で良い成果が期待できますが、それを過信して長期的展望を見誤ると大変です。

業界の立ち位置はどうなっているのか、投入できる資源はどれほどなのか、を常に意識しておきたいと思います。