「勝負の極北」は一昨日買ったビジネス書ですが、最初に読み始めて、あまりに面白くあっという間に読み終わりました


藤沢秀行先生と米長邦雄永世棋聖という囲碁と将棋の世界で破天荒ですごく強い個性派の2人の対談はすごく面白かったです


特に藤沢秀行先生はあまりに破天荒な生き方と行動であの米長邦雄永世棋聖がタジタジになる場面も結構あって、藤沢秀行先生のような破天荒な勝負師は今の日本ではどんどん減っていっていると寂しくなりました


藤沢秀行先生はお酒が大好きで、よく酩酊し泥酔していることが多く、「お◯んこ」という卑猥な四文字をどこでも大声で叫ぶ人で、テレビやイベントなど関係なく、中原米長の名人戦にまで乱入しようとして叫んだ話はズッコケました


藤沢秀行先生はその一方で、お酒と博打と沢山の女には常に真剣勝負で誰に対しても態度が変わらず偉ぶらないので、その人柄は女にすごくモテて囲碁仲間にも慕われていました


藤沢秀行先生は囲碁に対してはすごく謙虚で強くなることにハングリーな印象で努力家で、60代になってもトッププロ達と互角に渡り合って、さらに2度の癌からも生還しました


藤沢秀行先生の言葉で印象的だったのは、骨太の本物の実力をつけるという言葉で、効率良く楽をして強くなろうとしたら骨が太くならないので本物の実力がつかないし強さを継続できないという話は、とても説得力がありました


私は藤沢秀行先生が地位や権力に無欲な生き方だったのに、米長邦雄永世棋聖は連盟会長などを狙う野心家だった部分が違って、米長邦雄永世棋聖の晩年がいろいろ残念だったのは野心家の部分が強すぎたと思いました


またこの本では羽生永世七冠が七冠を保持してきた時に三浦九段が挑戦した時のエピソードも書かれていて、三浦九段が棋聖戦でいろいろやらかしていた話や藤沢秀行先生が三浦九段を結構高く評価した話や羽生永世七冠がすごい亭主関白だという話なども書かれていて、すごく楽しめました


ただ今の時代に藤沢秀行先生みたいなタイプの囲碁将棋の棋士がいても、現代のデジタル化されて研究が勝負の世界ですごく強いAIソフトもある時代で活躍できるかはかなり微妙だと思います


そういう意味で囲碁将棋がまだ人間力の勝負の時代だった楽しい時代の最後の方の生き残りの2人はすごく魅力的で人生の生き方を考えさせられる一冊だと思います